「下がってください」
グリップフックがもったいぶって言い、長い指の一本でそっとなでると、扉は溶とけるように消え去った。
「グリンゴッツの小こ鬼おに以外の者がこれをやりますと、扉に吸い込まれて、中に閉とじ込こめられてしまいます」とグリップフックが言った。
「中に誰か閉じ込められていないかどうか、時々調べるの」とハリーが聞いた。
「十年に一度ぐらいでございます」
グリップフックはニヤリと笑った。こんなに厳重げんじゅうに警けい護ごされた金庫だもの、きっと特別なすごいものがあるに違いない。ハリーは期待して身を乗り出した。少なくとも眩まばゆい宝石か何かが……。中を見た……なんだ、空からっぽじゃないか、とはじめは思った。次に目に入ったのは、茶色の紙でくるまれた薄うす汚よごれた小さな包みだ。床に転がっている。ハグリッドはそれを拾ひろい上げ、コートの奥深くしまい込こんだ。ハリーはそれがいったい何なのか知りたくてたまらなかったが、聞かない方がよいのだとわかっていた。
「行くぞ。地じ獄ごくのトロッコへ。帰り道は話しかけんでくれよ。俺おれは口を閉じているのが一番よさそうだからな」
“往后站。”拉环郑重其事地说。他伸出一个长长的手指轻轻敲门,那门竞轻轻地一点一点地消失了。
“除了古灵阁的妖精之外,其他任何人要这么做,都会被门吸进去,陷在门里出不来。”拉环说。
“你多长时间才来查看一次,看里边是否有人呢?”
“大概十年一次吧。”拉环说,不怀好意地咧嘴一笑。
在这个超级保险的地下金库里,毫无疑问会存放着非同一般的东西。这一点哈利很肯定,于是他凑过去急于想看看,至少里边会有神奇的珠宝,可是他最初的感觉是里边什么也没有。之后,他发现地上有一个用棕色纸包着的脏兮兮的小包。海格把它捡了起来,深深地塞到外衣里边的口袋里。哈利很想知道那里边究竟是什么,但他明白问了也没用。
“走,回去上那辆该死的车吧,回去的路上别跟我说话,我最好还是把嘴闭上。”海格说。