「どうしたんですか」
「先生、マルフォイが僕の『思い出し玉』を取ったんです」
マルフォイはしかめ面つらで、素す早ばやく玉をテーブルに戻した。
「見てただけですよ」
そう言うと、マルフォイはクラッブとゴイルを従えてするりと逃げた。
その日の午後三時半、ハリーもロンも、グリフィンドール寮生りょうせいと一いっ緒しょに、初めての飛ひ行こう訓くん練れんを受けるため、正面階段から校庭へと急いだ。よく晴れた少し風のある日で、足あし下もとの草がサワサワと波なみ立だっていた。傾けい斜しゃのある芝しば生ふを下くだり、校庭を横切って平へい坦たんな芝生まで歩いていくと、校庭の反対側には「禁きんじられた森」が見え、遠くの方に暗い森の木々が揺ゆれていた。
スリザリン寮生はすでに到着とうちゃくしていて、二十本の箒ほうきが地面に整せい然ぜんと並べられていた。ハリーは双ふた子ごのフレッドとジョージが、学校の箒のことをこぼしていたのを思い出した。高い所に行くと震ふるえだす箒とか、どうしても少し左に行ってしまうくせがあるものとか。
“怎么回事?”“马尔福抢了我的记忆球,教授。'’马尔福阴沉着脸,迅速把记忆球扔回到桌上。
“等着瞧。”他说完便匆匆溜走了,克拉布和高尔紧随其后。那天下午三点半,哈利、罗恩和格兰芬多的其他学生匆匆走下台阶,来到门-88 -前的场地上,准备上他们的第一堂飞行课。这是一个晴朗的、有微风的日子,当他们快步走下倾斜的草地、向场地对面一处平坦的草坪走去时,小草在他们脚下微微起着波浪。草坪那边就是森林,远处黑魆魆的树木在风中摇曳。
斯莱特林的学生已经在那里了,还有二十把飞天扫帚整整齐齐地排放在地上。哈利曾经听弗雷德和乔洽韦斯莱抱怨过学校里的飞天扫帚,说有的扫帚在你飞得太高时会簌簌发抖,还有的呢,总是微微地偏向左边。