――僕には教えてもらわなくてもできることがあったんだ――簡単だよ。飛ぶってなんてすばらしいんだ もっと高い所に行こう。
ハリーは箒を上向きに引ひっ張ぱった。下で女の子たちが息を呑のみ、キャーキャー言う声や、ロンが感心して歓かん声せいをあげているのが聞こえた。
ハリーはくるりと箒の向きを変え、空中でマルフォイと向き合った。マルフォイは呆ぼう然ぜんとしている。
「こっちへ渡せよ。でないと箒から突き落としてやる」
「へえ、そうかい」
マルフォイはせせら笑おうとしたが、顔がこわばっていた。
不思議なことに、どうすればいいかハリーにはわかっていた。前まえ屈かがみになる。そして箒ほうきを両手でしっかりとつかむ。すると箒は槍やりのようにマルフォイめがけて飛び出した。マルフォイは危あやうくかわした。ハリーは鋭するどく一回転して、箒をしっかりつかみなおした。下では何人か拍はく手しゅをしている。
他把飞天扫帚又抬起了一些,让它飞得更高。他听见她面上传来女孩子们的尖叫声和大喘气声,还听到罗恩发出的敬佩的喊叫。
他猛地把扫帚转过来,对着空中的马尔福。马尔福显得大吃一惊。
“拿过来,”哈利喊道,“不然我就把你从扫帚上撞下去。”
“哦,是吗?”马尔福说。他想发出嘲笑,但脸上的表情却很紧张。
哈利好像天生就知道该怎么做。他将身体前倾,用双手紧紧抓住扫帚,于是,扫帚就像标枪一样朝马尔福射去。马尔福勉强闪身躲过;哈利又猛地调转回身,稳稳地抓住扫帚。下面有几个人在鼓掌。