「だから、誰だってあいつには我が慢まんできないっていうんだ。まったく悪あく夢むみたいなやつさ」
廊ろう下かの人ひと込ごみを押し分けながら、ロンがハリーに言った。
誰かがハリーにぶつかり、急いで追おい越こしていった。ハーマイオニーだ。ハリーが顔をチラッと見ると――驚おどろいたことに、泣いている
「いまの、聞こえたみたい」とハリー。
「それがどうした」
ロンも少し気にしていたが、「誰も友達がいないってことはとっくに気がついているだろうさ」と言った。
ハーマイオニーは次のクラスに出てこなかったし、その日の午後は一度も見かけなかった。ハロウィーンのごちそうを食べに大おお広ひろ間まに向かう途中とちゅう、パーバティ・パチルがラベンダーに話しているのをハリーたちは小こ耳みみに挟はさんだ。ハーマイオニーがトイレで泣いていて、独人ひとりにしてくれと言ったらしい。ロンはまた少しバツの悪そうな顔をしたが、大広間でハロウィーンの飾かざりつけを見た瞬間しゅんかん、ハーマイオニーのことなど二人の頭から吹ふっ飛とんでしまった。
千匹ものこうもりが壁かべや天井てんじょうで羽をばたつかせ、もう千匹が低くたれこめた黒こく雲うんのようにテーブルのすぐ上まで急きゅう降こう下かし、くり抜いたかぼちゃの中の蝋ろう燭そくの炎ほのおをちらつかせた。新学期の始まりの時と同じように、突とつ如じょ金きん色いろの皿に乗ったごちそうが現れた。
“怪不得大家都受不了她,”他对哈利说,这时他们正在拥挤的走廊里费力穿行,“说实在的,她简直就像一个噩梦。”
有人撞了哈利一下,又匆匆从他们身边走了过去。是赫敏。哈利瞥见了她的脸—— 他惊讶地发觋她在掉眼泪。
“我想她听见你的话了。”
“那又怎么样?”罗恩说,但也显出了一丝不安。“她一定已经注意到了,她一个朋友也没有。”
下一节课赫敏没有露面,而且整个下午都不见人影。哈利和罗恩下楼走向餐厅,去参加万圣节前夕的宴会,无意间听见佩蒂尔对她的朋友拉文德说,赫敏在女厕所里伤心地哭泣,还不让别人安慰她。罗恩听了这话,显得更不自在了。然而片刻之后,当他们走进餐厅、看见五光十色的万圣节装饰品时,立刻就把赫敏忘到了脑后。
一千只蝙蝠在墙壁和天花板上扑棱棱地飞翔,另外还有一千只像一团团低矮的乌云,在餐桌上方盘旋飞舞,使南瓜肚里的蜡烛火苗一阵阵扑闪。美味佳肴突然出现在金色的盘子里,就跟在开学的那次宴会上一样。