――上手に使いなさい――
ハリーは急に眠ねむ気けが吹っ飛んだ。このマントを着ていればホグワーツ中を自由に歩ける。シーンとした闇やみの中に立つと、興こう奮ふんが体中に湧わき上がってきた。これを着ればどこでも、どんなところでも、フィルチにも知られずに行くことができる。
ロンがブツブツ寝ね言ごとを言っている。起こした方がいいかな いや、何かがハリーを引き止めた――お父さんのマントだ……ハリーはいまそれを感じた――初めて使うんだ……僕一人でマントを使いたい。
寮りょうを抜け出し、階段を降り、談だん話わ室しつを横切り、肖しょう像ぞう画がの裏うらの穴を登った。
「そこにいるのは誰なの」
太った婦人レディが素すっ頓狂とんきょうな声をあげた。ハリーは答えずに、急いで廊ろう下かを歩いた。
どこに行こう ハリーは立ち止まり、ドキドキしながら考えた。そうだ。図書館の閲えつ覧らん禁きん止しの棚たなに行こう。好きなだけ、フラメルが誰かわかるまで調べられる。透とう明めいマントをぴっちりと体に巻まきつけながら、ハリーは図書館に向かって歩いた。
好好使用。
突然,哈利一下子清醒了。穿上这件隐形衣,整个霍格沃茨就对他完全敞开了。他站在黑暗和寂静中,内心感到一阵兴奋。穿着这件隐形衣,他可以去任何地方。任何地方啊,费尔奇永远也不会知道。
罗恩在睡梦中嘟哝了几声。哈利想,要不要叫醒他呢?出于某种原因,哈利没有这么做—— 他父亲的隐形衣—— 他觉得这一次—— 这是第一次—— 他想独自使用。
他蹑手蹑脚地出了宿舍,走下楼梯,穿过公共休息室,爬过那个肖像洞口。
“是谁呀?”胖夫人声音粗哑地问。哈利没有吭声。他飞快地在走廊里走着。
他去哪儿呢?他停下脚步,想着,他的心怦怦乱跳。突然,他想起来了。图书馆的禁书区。他可以尽情地阅读,直到弄清勒梅是何许人。他把隐形衣紧紧裹在身上,向前走去。