ハリーは地上から三十センチのところで箒から飛び降りた。自分でも信じられなかった。やった 試合終了だ。試合開始から五分も経たっていなかった。グリフィンドールの選手が次々とグランドに降りてきた。スネイプもハリーの近くに着地ちゃくちした。青白い顔をして唇くちびるをギュッと結んでいた。誰かがハリーの肩に手を置いた。見上げるとダンブルドアがほほえんでいた。
「よくやった」
ダンブルドアがハリーだけに聞こえるようにそっと言った。
「君があの鏡のことをくよくよ考えず、一いっ所しょ懸けん命めいやってきたのは偉えらい……すばらしい……」
スネイプが苦にが々にがしげに地面に唾つばを吐はいた。
しばらくして、ハリーはニンバスを箒置ほうきおき場ばに戻すため、一人で更こう衣い室しつを出た。こんなに幸せな気分になったことはなかった。ほんとうに誇ほこりにできることをやり遂とげた――名前だけが有名だなんてもう誰も言わないだろう。夕方の空気がこんなに甘く感じられたことはなかった。湿しめった芝しば生ふの上を歩いていると、この一時間の出で来き事ごとがよみがえってきた。幸せでぼーっとなった時間だった。グリフィンドールの寮生りょうせいが駆かけ寄ってきてハリーを肩車かたぐるまし、ロンとハーマイオニーが遠くの方でピョンピョン跳とびはねているのが見えた。ロンはひどい鼻血を流しながら歓かん声せいをあげていた。
哈利在离地面一英尺的高度从飞天扫帚上跳下来。他简直无法相信。他成功了—— 比赛结束了;只持续了不到五分钟。当格兰芬多学生拥进赛场时,哈利看见斯内普降落在他旁边,脸色煞白,嘴唇抿得紧紧的—— 接着,哈利感到一只手搭在了他的肩膀上。他抬起头来,看到了邓布利多微笑的脸。
“干得好,”邓布利多声音很轻,只有哈利一个人能听见,“很高兴看到你没有整天想着那面魔镜..生活得很充实..太好了..”斯内普愤恨地朝地上吐了口唾沫。
一小时之后,哈利独自离开更衣室,要把他的光轮2000送回扫帚棚。他的心情比任何时候都要欢快。他总算做了一件真正值得自豪的事—— 以后再也不会有人说他只不过是有一个响亮的名字而已。夜晚的空气从未像现在这样甜蜜。他走过潮湿的草地,刚才一小时的情景又在脑海中重现,是一些模糊不清的幸福的片断:格兰芬多学生跑过来把他架在他们的肩膀上;罗恩和赫敏在远处跳上跳下,罗恩一边淌着鼻血,一边欢呼雀跃。