その次の週はのろのろと過ぎた。水曜日の夜、みんながとっくに寝静まり、ハリーとハーマイオニーの二人だけが談だん話わ室しつに残っていた。壁かべの掛かけ時ど計けいが零れい時じを告げた時、肖しょう像ぞう画がの扉とびらが突とつ然ぜん開き、ロンがどこからともなく現れた。ハリーの透とう明めいマントを脱いだのだ。ロンはハグリッドの小屋でノーバートに餌えさをやるのを手伝っていた。ノーバートは死んだねずみを木箱に何杯も食べるようになっていた。
「噛まれちゃったよ」
ロンは血だらけのハンカチにくるんだ手を差し出して見せた。
「一週間は羽は根ねペンを持てないぜ。まったく、あんな恐ろしい生き物はいままで見たことないよ。なのにハグリッドの言うことを聞いていたら、ふわふわしたちっちゃな子ウサギかと思っちゃうよ。やつが僕の手を噛んだというのに、僕がやつを怖こわがらせたからだって叱しかるんだ。僕が帰る時、子こ守もり唄うたを歌ってやってたよ」
暗くら闇やみの中で窓を叩たたく音がした。
「ヘドウィグだ」
ハリーは急いでふくろうを中に入れた。
「チャーリーの返事を持ってきたんだ」
三つの頭が手紙をのぞき込こんだ。
ロン、元気かい
手紙をありがとう。喜んでノルウェー・リッジバックを引き受けるよ。だけどここに連れてくるのはそう簡単ではない。来週、僕の友達が訪たずねてくることになっているから、彼らに頼んでこっちに連れてきてもらうのが一番いいと思う。問題は彼らが法ほう律りつ違い反はんのドラゴンを運んでいるところを、見られてはいけないということだ。
土曜日の真ま夜よ中なか、一番高い塔とうにリッジバックを連れてこられるかい そしたら、彼らがそこで君たちと会って、暗いうちにドラゴンを運び出せる。
できるだけ早く返事をくれ。
がんばれよ……
チャーリーより