それから後あとは、塔のてっぺんにつながる急な螺ら旋せん階段さえ世界一楽な道のりに思えた。夜の冷たい外がい気きの中に一歩踏ふみ出し、二人はやっと透とう明めいマントを脱いだ。普通に息ができるのがうれしかった。ハーマイオニーは小こ躍おどりしてはしゃいだ。
「マルフォイが罰則を受けた 歌でも歌いたい気分よ」
「歌わないでね」
ハリーが忠告ちゅうこくした。
二人はマルフォイのことでクスクス笑いながらそこで待っていた。ノーバートは箱の中でドタバタ暴れていた。十分も経たったろうか、四本の箒ほうきが闇やみの中から舞まい降おりてきた。
チャーリーの友人たちは陽よう気きな仲間だった。四人でドラゴンを牽けん引いんできるよう工く夫ふうした道具を見せてくれた。六人がかりでノーバートをしっかりとつなぎ止め、ハリーとハーマイオニーは四人と握あく手しゅし、礼を言った。
ついにノーバートは出発した……だんだん遠くなる……遠くなる……遠くなる……見えなくなってしまった。ノーバートが手を離はなれ、荷も軽く、心も軽く、二人は螺旋階段を滑すべり降りた。ドラゴンはもういない――マルフォイは罰則を受ける――こんな幸せに水を差すものがあるだろうか
その答えは階段の下で待っていた。廊下に足を踏み入れたとたん、フィルチの顔が暗くら闇やみの中からヌッと現れた。
「さて、さて、さて」
フィルチが囁ささやくように言った。
「これは困ったことになりましたねぇ」
二人は透とう明めいマントを塔とうのてっぺんに忘れてきてしまっていた。
摆脱了马尔福之后,通向塔楼的那道陡直的旋转楼梯似乎是世界上最轻松的一段路程了。他们一直来到寒冷的夜空下,才脱掉了隐形衣。多好啊,终于又能自如地呼吸了。赫敏还跳起了一种快步舞。
“马尔福要被关禁闭了!我真想唱歌!”
“别唱。”哈利提醒她。
他们一边等待,一边咯咯地嘲笑马尔福,诺伯在箱子里剧烈地动个不停。大约十分钟后,四把扫帚突然从黑暗中降落了。
查理的朋友都是性情快活的人。他们给哈利和赫敏看了他们临时拴好的几道绳索,这样他们就能把诺伯悬挂在他们中间了。他们七手八脚地把诺伯安全地系在绳索上,然后哈利和赫敏跟他们握了握手,又对他们说了许多感谢的话。
终于,诺伯走了..走了..不见了。
他们悄悄走下旋转楼梯,总算摆脱了诺伯这个沉重的负担,他们的心情和手一样轻快。龙走了—— 马尔福将被关禁闭—— 还有什么能破坏他们的这份喜悦呢? 答案就在楼梯下面等着呢。他们一跨进走廊,费尔奇的脸就突然从黑暗里显现出来。“糟了,糟了,糟了,”哈利低声说,“我们有麻烦了。” 他们把隐形衣忘在塔楼顶上了。