「ぎゃああああアアア」
マルフォイが絶叫ぜっきょうして逃げ出した……ファングも……。フードに包まれた影が頭を上げ、ハリーを真正面から見た――一角獣ユニコーンの血がフードに隠かくれた顔から滴したたり落ちた。その影は立ち上がり、ハリーに向かってスルスルと近寄ってきた――ハリーは恐おそろしさのあまり動けなかった。
その時、いままで感じたことのないほどの激げき痛つうがハリーの頭を貫いた。額ひたいの傷きず痕あとが燃えているようだった――目が眩くらみ、ハリーはよろよろと倒れかかった。後ろの方から蹄ひづめの音が聞こえてきた。早足で駆かけてくる。ハリーの真上を何かがヒラリと飛とび越こえ、影かげに向かって突とっ進しんした。
激痛のあまりハリーは膝ひざをついた。一分、いや二分も経たっただろうか。ハリーが顔を上げると、もう影は消えていた。ケンタウルスだけがハリーを覆おおうように立っていた。ロナンともベインとも違う。もっと若く、明るい金きん髪ぱつに胴どうはプラチナブロンド、淡あわい金きん茶ちゃ色いろのパロミノのケンタウルスだった。
「ケガはないかい」ハリーを引っ張り上げて立たせながらケンタウルスが声をかけた。
「ええ……、ありがとう……。あれは何だったの」
ケンタウルスは答えない。信じられないほど青い目、まるで淡いサファイアのようだ。その目がハリーを観かん察さつしている。そして額の傷にじっと注がれた。傷痕は額にきわだって青く刻きざまれていた。
“啊啊啊啊—— !”
马尔福发出一声可怕的尖叫,撒腿就跑—— 牙牙也没命地逃走了。那戴着兜帽的身影抬起头,一眼就看见了哈利—— 独角兽的血滴落在它胸前。它站起身,飞快地向哈利走来—— 哈利吓得动弹不得。
就在这时,一阵剧痛穿透哈利的头部,这是他以前从未有过的感觉,就好像他的伤疤突然着了火一般—— 他视线模糊、踉踉跄跄地后退。他听见身后有马蹄小跑的声音,什么东西从他头顶上越过,朝那个身影扑去。
哈利的头疼得太厉害了,他扑通跪倒在地上。过了一两分钟才缓过劲来。当他抬起头来时,那个带兜帽的身影已经不见了。一个马人站在他身边,不是罗南,也不是贝恩,这个马人显得更年轻些。他的头发是白金色的,长着一副银鬃马的身体。
“你没事吧?”马人把哈利拉起来,问道。“没事—— 谢谢你—— 刚才那是什么东西?”马人没有回答。他的眼睛蓝得惊人,像淡淡的蓝宝石。他仔细地打量哈利,目光停留在哈利前额上那道鲜明而突出的伤疤上。