ハリーは鉄の手で突然心しん臓ぞうをわしづかみにされたような気がした。木々のざわめきの中から、ハグリッドに会ったあの夜、初めて聞いた言葉がよみがえってきた。
――あやつが死んだという者もいる。おれに言わせりゃ、くそくらえだ。やつに人間らしさのかけらでも残っていれば死ぬこともあろうさ――。
「それじゃ……」ハリーの声が嗄しわがれた。「僕が、いま見たのはヴォル……」
「ハリー、ハリー、あなた大だい丈じょう夫ぶ」
ハーマイオニーが道のむこうから駆かけてきた。ハグリッドもハァハァ言いながらその後ろを走ってくる。
「僕は大丈夫だよ」
ハリーは自分が何を言っているのかほとんどわからなかった。
「ハグリッド、ユニコーンが死んでる。森の奥の開けたところにいたよ」
「ここで別れましょう。君はもう安全だ」
ハグリッドが一角獣ユニコーンを確かめに急いで森の奥へ戻っていくのを見ながら、フィレンツェが呟つぶやいた。
ハリーはフィレンツェの背中から滑すべり降りた。
「幸運を祈いのりますよ、ハリー・ポッター。ケンタウルスでさえも惑わく星せいの読みを間違えたことがある。今回もそうなりますように」
フィレンツェは森の奥深くへ緩ゆるやかに走り去った。ブルブル震ふるえているハリーを残して……。
一时间,就好像一只铁爪突然攫住了哈利的心脏。在风吹树叶的沙沙声中,他仿佛又一次听见海格在他们初次见面的那天晚上所说的话:“有人说他死了。我认为纯粹是胡说八道。他身上恐怕已经没有多少人性了,所以也就不可能去死。”
“难道你是说,”哈利用低沉而沙哑的声音说,“是伏地—— ”
“哈利!哈利,你没事吧?”
赫敏沿着小路向他们跑来,海格气喘吁吁地跟在后面。
“我很好,”哈利说,他简直不知道自己在说什么,“独角兽死了,海格,就在那边的空地上。”
“我就把你留在这儿吧,”费伦泽在海格赶去查看独角兽尸体时低声说,“你现在没有危险了。”
哈利从他背上滑下来。
“祝你好运,哈利波特。”费伦泽说,“以前,命运星辰就曾被人误解过,即使马人也免不了失误,我希望这次也是这样。”
他转过身,撇下浑身发抖的哈利,慢慢跑回了森林深处。