「スネイプを食い止めたいんだろう。違うのかい」
「ロン……」
「急がないと、スネイプがもう『石』を手に入れてしまったかもしれないぞ」
そうするしかない。
「いいかい」
ロンが青ざめた顔で、しかしきっぱりと言った。
「じゃあ、僕は行くよ……いいかい、勝ったらここでぐずぐずしてたらダメだぞ」
ロンが前に出た。白のクイーンが飛びかかった。ロンの頭を石の腕うでで殴なぐりつけ、ロンは床に倒れた――ハーマイオニーが悲ひ鳴めいをあげたが、自分の持ち場に踏ふみとどまった――白のクイーンがロンを片かた隅すみに引きずっていった。ロンは気き絶ぜつしているようだった。
震ふるえながら、ハリーは三つ左に進んだ。
そして、白のキングは王おう冠かんを脱ぎ、ハリーの足あし下もとに投げ出した――勝った。チェスの駒こまは左右に分かれ、前方の扉とびらへの道を空あけてお辞じ儀ぎをした。もう一度だけロンを振り返り、ハリーとハーマイオニーは扉に突とっ進しんし、次の通路を進んだ。
「もしロンが……」
「大だい丈じょう夫ぶだよ」
ハリーが自分に言い聞かせるように言った。
“你到底想不想去阻止斯内普?”
“罗恩—— ”
“快点,如果再不抓紧时间,他就已经把魔法石拿到手了!”
哈利不再犹豫了。
“准备好了吗?”罗恩喊道,脸色苍白,但神情十分坚决。“我去了—— 注意,赢了以后立即行动,别在这里耽搁。”
他向前跨了一步,白王后立刻扑了过来。她举起石头手臂,朝罗恩的脑袋上重重打了一拳,罗恩一下子摔倒在地板上—— 赫敏失声尖叫,但并没有离开她的格子—— 白王后把罗恩拖到一边。看样子,罗恩好像被打昏了。
浑身颤抖的哈利向左边移动了三格。
白国王摘掉头上的王冠,扔在哈利脚下。他们赢了。。白棋子纷纷鞠躬后退,让出路来,使他们能够顺利地走向那扇门。哈利和赫敏悲哀地回头看了罗恩最后一眼,便冲过门去,顺着下一条走廊往前走。
“他会不会—— ” “他不会有事的。”哈利说,同时也在努力使自己相信这一点,