「ハーマイオニー」
「ハリー、あなたって、偉い大だいな魔法使いよ」
「僕、君にかなわないよ」
ハーマイオニーが手を離はなすと、ハリーはドギマギしながら言った。
「私なんて 本が何よ 頭がいいなんて何よ もっと大切なものがあるのよ……友情とか勇気とか……ああ、ハリー、お願い、気をつけてね」
「まず君から飲んで。どの瓶が何の薬か、自信があるんだね」
「絶ぜっ対たいよ」
ハーマイオニーは列の端はしにある大きな丸い瓶を飲み干ほし、身み震ぶるいした。
「毒じゃないんだろうね」
ハリーが心配そうに聞いた。
「大だい丈じょう夫ぶ……でも氷みたいなの」
「さあ、急いで。効きき目めが切れないうちに」
「幸運を祈いのってるわ。気をつけてね」
「はやく」
ハーマイオニーは踵きびすを返して、紫の炎の中をまっすぐに進んでいった。
ハリーは深しん呼こ吸きゅうし、小さな瓶を取り上げ、黒い炎の方に顔を向けた。
「行くぞ」そう言うと、ハリーは小さな瓶を一気に飲み干した。
まさに冷たい氷が体中を流れていくようだった。ハリーは瓶を置き、歩きはじめた。気を引き締しめ、黒い炎の中を進んだ。炎がメラメラとハリーの体をなめたが、熱くはなかった。しばらくの間、黒い炎しか見えなかった……が、とうとう炎のむこう側に出た。そこは最後の部屋だった。
すでに誰かがそこにいた。しかし――それはスネイプではなかった。ヴォルデモートでさえもなかった。
“赫敏!”
“哈利—— 你知道吗,你是个了不起的巫师。”
“我不如你出色。”哈利非常难为情地说,赫敏松开了他。
“我!”赫敏说,“不过是死读书,再靠一点儿小聪明!除此之外,还有许多更重要的东西呢—— 友谊和勇气—— 哦,哈利—— 可要小心啊!”
“你先喝,”哈利说,“你能肯定是这两个瓶子吗,不会弄错吧?”
“绝对不会。”赫敏说。她从右边那个圆瓶子里喝了一大口,浑身打了个激灵。
“不是毒药吧?”哈利担心地问。
“不是—— 但是像冰一样,寒冷刺骨。”
“快点儿,走吧,过一会儿它就失效了。”
“祝你好运—— 千万小心—— ”
“快走!”
赫敏转过身,径直穿过了紫色火焰。
哈利深深吸了口气,抓起那只最小的瓶子。他转身面对着黑色的火苗。
“我来了。”他说完,一口喝光了小瓶子里的液体。
它确实像冰一样,一下子渗透到他的全身。他放下瓶子,向前走去。他鼓起勇气,看见黑色的火苗舔着他的身体,但是他毫无感觉—— 在那一刹那问,他什么也看不见,眼前只有黑色的火焰—— 接着,他就顺利地来到另一边,进入了最后一个房间。
那里面已经有一个人了—— 不是斯内普,甚至也不是伏地魔。