突とつ然ぜんクィレルは震ふるえだした。
「過あやまちは簡単に許してはいただけない。グリンゴッツから『石』を盗み出すのにしくじった時は、とてもご立りっ腹ぷくだった。私を罰ばっした……そして、私をもっと間ま近ぢかで見み張はらないといけないと決心なさった……」
クィレルの声が次し第だいに小さくなっていった。ハリーはダイアゴン横丁よこちょうに行った時のことを思い出していた――なんでいままで気がつかなかったんだろう ちょうどあの日にクィレルに会っているし、「漏もれ鍋なべ」で握あく手しゅまでしたじゃないか。
クィレルは低い声で罵ののしった。
「いったいどうなってるんだ……『石』は鏡の中に埋まっているのか 鏡を割ってみるか」
ハリーは目まぐるしくいろいろなことを考えていた。
――いま、何よりも欲ほしいのは『石』だ。クィレルより先に『賢けん者じゃの石』を見つけたい。だからもしいま鏡を見れば『石』を見つけた自分の姿が映うつるはずだ。つまり『石』がどこにあるかが見えるはずだ クィレルに悟さとられないように鏡を見るにはどうしたらいいんだろう
ハリーはクィレルに気づかれないように鏡の前に行こうと、左の方ににじり寄ったが、縄なわが踝くるぶしをきつく縛しばっているので、つまずいて倒れてしまった。クィレルはハリーを無む視ししてブツブツ独ひとり言ごとを言い続けていた。
奇洛的声音渐渐低得听不见了。哈利想起了他那次到对角巷去的情景—— 当时他怎么就没有想到呢?他那天明明看见了奇洛,还跟他在破釜酒吧里握过手呢。
奇洛压低了声音咒骂着。
“我真不明白..难道魔法石藏在镜子里面?我是不是应该把镜子打破?”哈利脑子里飞快地转动着。此时此刻我心里最大的愿望,他想,就是赶在奇洛之前我到魔法石。所以,如果我对着魔镜照一照,就应该看见自己找到了那块石头—— 这就意味着我能看到石头藏在哪里!可是,我怎样才能在不被奇洛发现的情况下,过去照一照魔镜呢?他试着悄悄向左边移动,想趁奇洛不注意挪到镜子前面。可是,缠住他脚踝的绳索实在太紧了,他绊了一下,摔倒在地。奇洛没有理睬他,还在那里自言自语。