「こいつは嘘をついている……嘘をついているぞ……」
「ポッター、ここに戻れ 本当のことを言うんだ。いま、何が見えたんだ」
クィレルが叫さけんだ。再び高い声がした。
「俺おれ様さまが話す……直じかに話す……」
「ご主人様、あなた様はまだ十分に力がついていません」
「このためなら……使う力がある……」
「悪あく魔まの罠わな」がハリーをその場に釘くぎづけにしてしまったような感じだった。ハリーは指一本動かせなくなってしまった。クィレルがターバンを解ほどくのを、ハリーは石のように硬かたくなったままで見ていた。何をやってるんだろう ターバンが落ちた。ターバンをかぶらないクィレルの頭は、奇妙きみょうなくらい小さかった。クィレルはその場でゆっくりと体を後ろ向きにした。
ハリーは悲ひ鳴めいをあげるところだった。が、声が出なかった。クィレルの頭の後ろにはもう一つの顔があった。ハリーがこれまで見たこともないほどの恐ろしい顔が。蝋ろうのように白い顔、ギラギラと血ち走ばしった目、鼻び孔こうはヘビのような裂さけ目になっていた。
“他在说谎..他在说谎..”
“波特,回到这儿来!”奇洛喊道,“把实话告诉我!你刚才看见了什么?”
那个尖厉的嗓音义说话了。
“让我来跟他谈..面对面地谈..”
“主人,你的体力还没有恢复啊!”
“这点力气..我还是有的..”
哈利觉得自己仿佛被魔鬼网牢牢缠住了,浑身上下丝毫也动弹不得。他呆呆地站在那里,看着奇洛举起手解下他头上的围巾。这是怎么回事?大围巾落了下来,奇洛裸露的脑袋看上去小得出奇。然后,他慢慢地原地转过身去。
哈利想放声尖叫,但发不出一点儿声音。在原本该是奇洛后脑勺的地方,长着一张脸,哈利还从来没有看见过这样狰狞恐怖的脸。那张脸的颜色像粉笔一样死自,红通通的眼睛放出光来,下面是两道像蛇一般细长的鼻孔。