ヴォルデモートがハリーを見たままでいられるように、クィレルは後ろ向きで近づいてきた。邪じゃ悪あくな顔がニヤリとした。
「胸を打たれることよ……」顔が押し殺したような声を出した。
「俺様はいつも勇気を称たたえる……そうだ、小こ僧ぞう、おまえの両親は勇ゆう敢かんだった……俺様はまず父親を殺した。勇敢に戦ったがね……しかしおまえの母親は死ぬ必要はなかった……母親はおまえを守ろうとしたんだ……母親の死をムダにしたくなかったら、さあ『石』をよこせ」
「やるもんか」ハリーは炎の燃えさかる扉とびらに向かって駆かけ出した。
「捕つかまえろ」
ヴォルデモートが叫んだ。次の瞬間しゅんかん、ハリーはクィレルの手が自分の手首をつかむのを感じた。そのとたん、針で刺さすような鋭するどい痛みが額ひたいの傷きず痕あとを貫いた。頭が二つに割れるかと思うくらいだった。ハリーは悲ひ鳴めいをあげ、力を振り絞しぼってもがいた。驚おどろいたことに、クィレルはハリーの手を離はなした。額の痛みが和やわらいだ……クィレルがどこに行ったのか、ハリーはそこら中を見回した。クィレルは苦く痛つうに体を丸め、自分の指を見ていた……見る見るうちに指に火ぶくれができた。
奇洛后退着朝他逼近,这使伏地魔仍然能盯着他。现在那张邪恶的脸上露出了狞笑。
“多么感人啊..”他用嘶哑的声音说,“我一向都很敬佩勇气..是的,孩子,你父母当年都很勇敢..我先动手杀你的父亲,他倒是宁死不屈,勇敢地跟我搏斗..你母亲其实不用死的..她拼着命要保护你..好了,把魔法石给我吧,别让你母亲自自为你丧命。”
“休想!”
哈利猛地冲向那扇燃着黑色火焰的门,伏地魔尖叫起来:“抓住他!”紧接着,哈利就感到奇洛用手紧紧抓住了他的手腕。顿时,哈利额头上的伤疤钻心地疼痛起来;他觉得自己的脑袋仿佛要裂成两半;他大声喊叫,拼命挣扎;随后,他吃惊地发现奇洛松开了手,他额头的疼痛也减轻了—— 哈利茫然地四顾,寻找奇洛,只见他痛苦地弓着身子,看着自己的手指—— 他眼睁睁地看见它们一个个地冒起了水泡。