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虎牙-机动警察队

时间: 2021-11-10    进入日语论坛
核心提示:機動警察隊 怪人を乗せてきた自動車は、もとの町角で、じっと待っていました。小林少年も運転手のとなりに、腰かけたままです。
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機動警察隊


 怪人を乗せてきた自動車は、もとの町角で、じっと待っていました。小林少年も運転手のとなりに、腰かけたままです。どうして尾行もしないで、のんきらしくかまえていたのでしょう。それにはわけがあったのです。
 にせの明智がたちさって、まもなく、ほんとうの明智探偵が、自動車に近づいて、小林君に耳うちしました。コツ、コツコツコツ、コツコツというあいずで、それがほんとうの明智先生であることが、わかったのです。その時、探偵は小林君に、なにか黒い小さなものを二つ手わたしました。小林君はその一つを、となりの運転手にわたし、一つは自分のポケットに入れました。
 それから三十分あまり、待ちかねているところへ、また明智探偵がやってきました。
 こんどはにせものです。コツコツのあいずをしないからです。
 にせものは、あわただしく自動車に乗りこむと、
「全速力だッ。渋谷駅へ飛ばせろ。それからさきはおれがさしずする。」
とどなりました。
 運転手は言われるままに、車をすすめます。命令どおりの大速力です。
 しばらくすると、にせ明智が、へんな顔をして、窓の外を見ました。
「オイ、運転手、方角がちがうじゃないか。渋谷だ。渋谷駅へ行くんだ。」
 しかし、運転手は返事もしないで、だまりこくって、運転しています。方向をかえるようすはすこしもありません。
「コラ、聞こえないのか。きさま、どこへ行くつもりだッ。渋谷と言うのがわからないのかッ。」
 にせ明智は、ふたたび、おそろしい声でどなりました。
 すると、そのとき、へんなことがおこったのです。運転手はとつぜん、車をとめて、客席のほうへ、からだをねじ向けました。小林君もおなじように、うしろ向きになりました。四つの目がじっと、にせ明智をにらみつけ、ふたりとも小がたのピストルを持って、その筒口を、にせ明智の胸に向けていたのです。
「手をあげろ。」
 ふたりが口をそろえて、切りつけるように、さけびました。
 にせものは、思わず両手を肩のへんにあげて、キョロキョロと目を動かしました。すきがあれば、ドアをあけて、自動車から飛びだそうという身がまえです。
「窓の外をのぞいてごらん。逃げるにはもうおそいよ。」
 小林少年が、勝ちほこったように、どなりつけました。
 にせ明智が思わずのぞく窓の外。アア、いつのまに、そんな用意ができていたのでしょう。自動車の横にも、うしろにも、びっくりするほどの警官隊が、つめかけていたのです。オートバイが三台、警察自動車が三台、それに乗った警官の数は、二十人いじょうなのです。
「オイ、二十面相君、おどろいたかい。ぼくをだれだと思う? きみにさんざんひどいめにあった小林だよ。明智先生の少年助手だよ。ハハハハハ、きみは方角がちがうと言ったね。方角なんかちがうもんか。行く先は警視庁にきまってるじゃないか。あのオートバイと、警察自動車に護送されて、警視庁行きだよ。わかったかい。明智先生がちゃんと電話をかけて、警官隊を呼びよせておいたんだ。この自動車が出発する時から、あとをつけていたんだよ。これが機動警察って言うんだよ。ホラごらん、あの自動車には銀色のひげがはえているだろう。イナゴのように、ピンと一本、銀の触角(しょっかく)を立ててるだろう。あれがラジオ・カーさ。警視庁本部とたえずラジオで連絡しながら、きみを追っかけていたんだよ。教えてやろうか。あの自動車にはね、ぼくの先生の、ほんとうの明智探偵が乗っているんだよ。きみを中村捜査係長にひきわたすためにね。」
 小林君はこれだけおしゃべりをすると、スーッとりゅういんがさがったような気がしました。
 そして、自動車はまた進行をはじめました。言うまでもなく警視庁へです。さすがの二十面相も、あきらめはてたように、グッタリとクッションに、もたれこんでいます。いかな魔法使いも、こうなっては、もう手も足も出ないのです。
 オオ、ごらんなさい。向こうに警視庁のいかめしい建物が見えてきました。グングン近づいていきます。わきの入り口の石段が見えます。石段の上に立っているのは中村係長です。そのうしろには、捜査第一課長のふとった顔も見えています。それから、そのそばに、子どもが三人いるのはだれでしょう。アア、わかった。花田君、石川君、田村君、少年探偵団の三人です。心配なものだから、警察のおじさんにたのんで、わざわざ、やってきたのでしょう。
 小林少年はもうゆかいで、たまりませんでした。明智先生といっしょに、怪人二十面相の両手をとって、あの石段をのぼり、捜査課長と係長に、ひきわたす時のありさまを考えると、うれしさに胸がドキドキしてきました。
「明智先生、バンザーイ。」
 小林君は思わず、心の中で、そうさけばないではいられませんでした。

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