この記数法では、百八十、百八などを表すのに、180、108と、どうしても”0”という数字が必要になります。言うまでもないことですが、百八十、百八と書く場合、“0”という字は必要ないことに注意してください。もしこのインドの記数法と計算法がヨーロッパに伝わっていなかったとしたら、自然科学はあれほど急速に発展しなかったことでしょう。
数学上の“0 の発見”のように、何でもないと思っていたものが、実はものすごく重要だったりします。例えば、誰もが普段は意識しない空気がそうです。“0”は“0”が存在するということであって、空気と同様に( )わけです。あって当たり前の存在であるために、気づいているようで気づいていないもの、そうした身近な生活の中に潜む“0”こそが、実は人間にとってかけがえのない存在なのかもしれません。
1、( )入るものとして、最も適当なのはどれか。
①無である
②無ではない
③目に見えない
④色も形もない
2、「身近な生活の中に潜む“0”こそが」とあるが、「身近な生活の中に潜む“0”」の説明として正しいのはどれか。
①インドの記憶法と計算法がヨーロッパに伝わり、自然科学の発展に貢献したこと。
②あるのが当たり前すぎて、人々がその大切さを意識しないでいる空気のこと。
③あまりに身近にあるために、かえって私たちがその重要さに気づかないでいること。
④何でもないと思っていたものが、突然、人間にとって重要さを増やしてくること。