「欠点」は、褒めてもいい。 | 人の才能を伸ばす30の褒め方
上手な褒め言葉は、視点を変えて相手を見ないと人と違った言葉を口にすることはできません。
ほかの人が指摘しているところは、もうあなた以外の人が何度も言っていますから、繰り返しあなたが言う必要はありません。
あなたは、ほかの人が気づかないようなところを見つけ、褒めてあげる役目を果たすことです。
「じゃあ、どういうことがほかの人が言わないことなのか」と思われることでしょう。
その最も代表的なことが、相手の「欠点」です。
私はいつも相手が悪いことだと思い込んでいる欠点を、褒めるようにしています。
相手の欠点は、周りから見ても指摘ができず、本人も自分の悪いところだと思い込んでいます。
しかし、実際は悪いと思い込んでいるだけの話であって、考え方1つでコロリと褒めるべき点へと変わってしまいます。
私の友人で身長が低い女の子がいます。
147センチという身長で、一般的に同じ女性の中でも一回り身長が低い人です。
本人は、自分の身長が低いことをとても気にしているようです。
「身長が低いから足が太く見える」
「洋服を買いに行っても、好みの服がない」
「満員電車の中では、溺れそうになる」
そう、彼女は言います。
身長が低い人には、その人なりの苦労があるようです。
コンプレックスは同情が先に出てしまいそうですが、そのコンプレックスが長所になるのではないかと考えることがポイントです。
悪いと思われる部分を、うまくひっくり返せばいいだけです。
「小さいから、かくれんぼのときに有利だ」
「小さい人のほうが、男性に優しくしてもらえる」
「遊園地を、子供料金で利用できるね」
このように、低いからこそ輝く魅力を前に出していけば、褒め言葉へと変えることができるのです。
誰にも言われたことがないため、こういうことを言うと本人はたいてい驚きます。
「言われてみればそうだね」と思ってくれれば、コンプレックスも貴重な褒め言葉になるのです。