とうとう1羽が気を取り直して、「もし私たちガチョウが、命を差し出さなければならないなら、一つだけ願いを聞いて、罪の中で死ななくてもよいようにお祈りさせてください。そうしたら一列に並んであなたが一番ふとっているのをいつも選べるようにします。」と言いました。
「いいだろ。筋が通った話だ。信心深い頼みだな。祈れ、終わるまで待ってやる。」と狐は言いました。
すると最初のガチョウが、たっぷり長い祈りを始め、いつまでもガッガッといっていました。そして終わりそうもないので、2番目のガチョウは自分の番が来るのを待たずに、ガッガッと始めました。3番目と4番目も続いて鳴き出し、まもなく全員が一緒にグワッグワッと鳴いていました。
ガチョウがお祈りを終わったらお話は続けられるんですが、今のところ、まだ止まずに祈り続けています。