日本人宇宙飛行士の古川聡さんが滞在している国際宇宙ステーションに、28日夜、宇宙空間を漂うごみが急接近し、古川さんたち6人の宇宙飛行士全員が一時、脱出用の宇宙船の中に避難しました。
宇宙航空研究開発機構によりますと、宇宙ごみは、日本時間の28日午後9時すぎ、高度380キロの軌道を回る国際宇宙ステーションに急接近し、およそ250メートル離れた付近を通過したということです。宇宙にはロケットの部品など宇宙ごみが漂っていて、衝突すると宇宙ステーションに危険を及ぼすおそれがあることから、地上から24時間態勢で監視し、衝突の可能性がある場合、事前に軌道を変えるなどの措置を取っています。しかし、今回は発見が遅れたため、宇宙ステーションの軌道を変更する時間がなく、宇宙ステーションに滞在している古川さんたち6人の宇宙飛行士全員が脱出用の宇宙船に一時的に避難したということです。宇宙ごみが国際宇宙ステーションの近くを通過するのは珍しくありませんが、宇宙航空研究開発機構によりますと、実際に宇宙飛行士の避難にまでつながったのは、2009年3月以来2回目だということです。