アメリカのメディアグループ「ニューズ・コーポレーション」は、傘下にあったイギリスの大衆紙の盗聴事件に関連して、発行部数で全米最大の新聞を手がける「ダウ・ジョーンズ」のトップが、以前この大衆紙の発行に関わっていた責任をとって辞任したことを明らかにしました。
イギリスでは、アメリカのメディアグループ「ニューズ・コーポレーション」の傘下にあった大衆紙が、著名人や犯罪被害者などの携帯電話を盗聴した疑いが次々に明らかになっており、この大衆紙は警察の捜査を受け、廃刊に追い込まれました。この問題に関連して、「ニューズ・コーポレーション」は15日、アメリカのグループ会社「ダウ・ジョーンズ」のレス・ヒントン最高経営責任者が、2007年まで12年間にわたり、この大衆紙の発行元のトップを務めていた責任をとり、辞任したことを明らかにしました。「ダウ・ジョーンズ」は、発行部数で全米最大の新聞「ウォールストリート・ジャーナル」を手がけており、イギリスで発覚した一連の問題がアメリカを代表するメディアのトップの辞任にも発展したかたちです。辞任したヒントン氏は、「ニューズ・コーポレーション」の会長で、「メディア王」の異名をとるルパート・マードック氏の腹心ともされてきただけに、今後マードック氏本人の対応に注目が集まりそうです。