全国人民代表大会(全人代)常務委員会の呉邦国委員長は4日北京で、インドのメノン国家安全保障顧問と会った際、「インドとの友好協力を強化することは中国の戦略的選択であり、既定の政策となっていて変わることはない。両国には国境問題を最終的に解決する能力と知恵がある」と表明しました。
呉委員長は席上「当面、世界情勢は深刻な変化をみせているが、中国とインド双方には幅広い分野で共通の利益と広々とした協力の空間があり、両国関係の発展には新たなチャンスがある」と述べました。
呉委員長はまた、「中国共産党の第18回大会では、平和発展の道を終始歩み、これからも平和、発展、協力と共栄の旗を掲げ、平和共存五原則を堅持する原則を強調した。これは今後、中国がインドとの関係を推進していく指導的思想にもなる」との姿勢を示しました。
呉委員長はまた、中・印国境問題特別代表会合で見られた進展を評価した上で「双方は戦略的な立場と全面的な角度から、平和友好、平等協商、相互尊重、相互理解の精神を踏まえ、共通の認識を基にこのメカニズムを維持し生かしてゆき、これからもこの枠組内での交渉を進めていくべきだ」と強調しました。
これに対して、メノン国家安全保障顧問は「インドと中国には共通の発展目標があり、いずれも平和で安定した環境を必要としている。両国が団結と協力を強化することは、両国、ひいては世界にとって大きな意義がある。インドは中国との平和で繁栄に向けた戦略的協力パートナー関係の構築を重視しており、中国とのハイレベル交流や各レベルの対話を強化し、実務的協力を拡大すると共に、友好的な協商を通じて国境問題を処理し、両国関係の大局を損なわないように努力していく」と述べ、両国関係の未来に自信を示しました。