もうひとつ、脚の悪い女性のことで僕は非常に奇妙な経験をしたことがある。そのとき僕は二十八になっていた。でもそれはあまりにも奇妙な出来事だったので、僕は今でも、それがいったい何を意味していたのか、はかりかねている。
僕は年末の渋谷の雑踏の中で、島本さんにそっくりな脚のひきずり方をする女性を見かけた。その女性は赤い長めのオーヴァーコートを着て、黒いエナメルのハンドバッグを小わきに抱えていた。左手の手首には、ブレスレットのかたちをした銀色の腕時計がはまっていた。彼女の身につけているものは、どれもとても高価そうに見えた。僕は通りの向かい側を歩いていたのだが、ふと彼女の姿を目にとめ、急いで信号を渡った。街は、いったいどこにこれだけの人間がいたのだろうと感心するくらい混んでいたが、僕が彼女に追いつくにはたいして時間はかからなかった。脚が悪いせいで彼女はそんなに速く歩けなかったからだ。そしてその脚の運び方は、僕の記憶している島本さんの歩き方にあまりにもよく似ていた。彼女も島本さんと同じように、左脚をちょっとかき回すような感じでひきずっていた。僕は彼女のあとをついて歩きながら、そのストッキングに包まれた綺麗な脚がそんな優美な曲線を描くのを飽きずに眺めていた。それは長い年月にわたる訓練によって習得された複雑な技術だけが生み出すことのできる種類の優美さだった。
僕は彼女の少し後ろを、しばらくそのまま歩いていった。彼女の歩調にあわせて(つまり人々の流れの速度に逆らって)歩き続けるのは簡単なことではなかった。僕はときどきウィンドウを眺めたり、立ち止まってコートのポケットの中を探すふりをしたりして、歩くスピードを調整した。彼女は黒い革の手袋をはめ、バッグを抱えてない方の手にデパートの赤い紙袋を持っていた。そしてどんよりと曇った冬の日であったにもかかわらず、彼女は大きなサングラスをかけていた。彼女の後ろから僕が目にすることのできるのは、きちんと整えられた美しい髪と(それは肩のあたりで外側に向けて実に上品にカールしていた)、その柔らかく暖かそうな赤いオーヴァーコートの背中だけだった。もちろん僕は、彼女が島本さんなのかどうかを確かめたかった。確かめることじたいはそんなに難しくはない。前に回ってうまく顔をのぞきこめばいいのだ。でももし本当に島本さんだったら、僕はそのとき彼女に何と言えばいいのだろう。どうふるまえばいいのだろうか。だいいち彼女はまだ僕のことを覚えているだろうか。僕には考えをまとめるための時間が必要だった。僕は呼吸を整え、頭を整理し、態勢を立て直さなくてはならなかった。
僕はうっかり彼女を追い越したりしないように注意しながら、彼女のあとをずっとつけていった。彼女はそのあいだただの一度も後ろを振り返らなかったし、ただの一度も立ち止まらなかった。ほとんどよそ見さえしなかった。彼女はどこかの目的地に向けて、ただひたすら歩き続けているように見えた。彼女は島本さんがよくそうしていたように、背筋をまっすぐ伸ばして、頭をあげて歩いていた。もし彼女の左脚の運びを目にしなかったなら、もしその腰から上だけを見ていたなら、彼女の脚が悪いということはきっと誰にもわからなかっただろうと思う。ただ歩く速度が、普通の人の歩く速度よりはいくぶん遅いというだけのことだ。彼女のそのような歩き方は、見れば見るほど僕に島本さんのことを思い出させた。うりふたつと言ってもいいくらいよく似た歩きかただった。
女は渋谷駅の雑踏を通り抜け、坂道を青山方向に向けてどんどん歩いて登っていった。坂道になると、彼女の歩き方はもっとゆっくりとしたものになった。彼女はずいぶん長い距離を歩いた。タクシーに乗ってもおかしくはない距離だった。脚が悪くない人間にだって、歩きとおすのには少し骨の折れるくらいの距離だ。しかし彼女は脚をひきずりながらいつまでも歩き続けた。そして僕も、適当な距離をおいてそのあとをついていった。彼女は相変わらず一度も後ろを振り向かなかったし、一度も立ち止まらなかった。ウィンドウに目をやることさえなかった。彼女はハンドバッグを持った手と、紙袋を持った手とを何度か交代させた。でもそれを別にすれば、ずっと同じ姿勢で、同じ調子で歩き続けていた。
彼女はやがて表通りの人込みを避けて裏道を歩くようになった。彼女はどうやらこのあたりの地理にかなり詳しいようだった。繁華街から一歩奥に入ると、あたりはもの静かな住宅街に変わった。僕は人が少なくなったぶんだけ注意深く距離を置いて、あとをつけていった。
おそらく全部で四十分くらい、僕は彼女のあとをついて歩いていたと思う。人通りの少ない道を辿り、いくつかの角を曲がり、やがてもう一度賑やかな青山通りに出た。でも今度は、彼女は人込みの中をほとんど歩かなかった。通りに出ると、そうすることを前もって決めていたように、迷うこともなくまっすぐに一軒の喫茶店に入った。洋菓子屋の経営するそれほど大きくない喫茶店だった。僕は用心して十分ばかりその近くをぶらぶらとして時間を潰してから、その喫茶店に入った。
僕は中に入ると、すぐに彼女の姿を探し求めた。店の中はむっとするくらい暖かかったが、彼女はコートを着たまま入口に背を向けて座っていた。そのいかにも上等そうな赤いオーヴァーコートはいやでも目についた。僕はいちばん奥のテーブルに座って、コーヒーを注文した。
そして手もとにあった新聞を手に取ってそれに目を通すふりをしなから、それとなく彼女の様子を窺っていた。彼女のテーブルにはコーヒーカップが置かれていたが、僕の見るかぎりでは、彼女はカップには手を触れなかった。彼女は一度だけハンドバッグから煙草を出して、金色のライターで火をつけたが、それを別にすればとくに何をするでもなく、じっとそこに座ってガラス窓の外の風景を眺めていた。ただ体を休めているようにも見えたし、あるいはまた何か大事な考え事をしているようにも見えた。僕はコーヒーを飲みなから、何度も何度も新聞の同じ記事を繰り返して読んでいた。
ずいぶん長い時間が経過してから、彼女は何かを決心したように席をさっと立って、僕の座ったテーブルに向かってやってきた。それはあまりにも唐突な動作だったので、僕は一瞬心臓が停まりそうになった。でも彼女は僕のところに来たわけではなかった。彼女は僕のテーブルの脇を通り過ぎ、そのまま戸口の近くにある電話のところに行った。そして小銭を入れて、ダイヤルを回した。
電話は僕の席からそれほど遠くないところにあったが、まわりの人々の話し声がうるさかったし、スピーカーは賑やかなクリスマス音楽を流していたので、僕には彼女の声を聞き取ることはできなかった。彼女はずいぶん長いあいだ電話をかけていた。彼女のテーブルに置かれたコーヒーは手もつけられないまま冷めていった。隣を通り過ぎるときに、僕は正面からその顔を見たわけだが、それでも僕には彼女が島本さんなのかを断言することはできなかった。かなり濃い化粧をしていたし、おまけにその大きなサングラスは顔の半分近くを覆い隠していた。
彼女は眉をペンシルでくっきりと引いて、鮮やかな赤に塗った細い唇をきゅっと噛みしめていた。そしてなにしろ僕が最後に島本さんを見たのは、我々がどちらも十二歳のときだったのだ。それはもう十五年以上前のことだった。その女の顔だちは島本さんの少女時代の顔を漠然と思い出させないでもなかったが、まったくの別人だと言われれば、あるいはそのとおりかもしれなかった。僕にわかるのは、彼女がとても顔だちのいい二十代の女性で、金のかかった服装をしているということだけだった。そして脚が悪い。
僕は席に座ったまま汗をかいていた。アンダーシャツがぐっしょりと湿ってしまうほどの汗だった。僕はコートを脱ぎ、コーヒーのお代わりをウェイトレスに注文した。(お前はいったい何をしているんだ?)と僕は思った。僕は手袋をどこかに置き忘れてきて、それの代わりを買おうとして渋谷に出てきたのだ。それなのに僕はその女の姿を見たとき、まるで何かにとりつかれたようにあとをつけてしまった。ごく当たり前に考えるなら、僕は彼女のところに行って、「失礼ですが、島本さんではありませんか?」と直接聞いてみるべきだったのだ。それが話としてはいちばん早いはずだ。でも僕はそうはしなかった。僕は黙って彼女のあとをつけた。そして僕は既にあとには引き返せないところまできていた。
彼女は電話をかけ終えると、そのまままっすぐ自分の席に戻った。それからまた同じように僕の方に背中を向けて座り、窓の外の風景をじっと眺めていた。ウェイトレスが彼女のところに行って、もう冷めてしまったコーヒーを下げていいかと聞いた。声は聞こえなかったけれど、たぶんそう尋ねたのだと思う。彼女は振り向いて頷いた。そして新しいコーヒーを注文したようだった。しかしその新しく運ばれてきたコーヒーにも、やはり手をつけなかった。僕はときどき目を上げて彼女の様子を観察しながら、手にした新聞を読むふり[#「ふり」に傍点]を続けていた。彼女は何度か腕を顔の前に上げて、その銀色のブレスレット型の腕時計に目をやった。どうやら彼女は誰かを待っているようだった。今が最後のチャンスかもしれないぞと僕は思った。その誰かが来てしまったら、僕は彼女に話しかける機会を永遠に失ってしまうかもしれない。でも僕にはどうしても椅子から立ち上がることができなかった。まだ大丈夫だ、と僕は自分に言い訳した。まだ大丈夫だ、急ぐことはない、と。
何事も起こらないままに十五分か二十分か経過した。彼女はずっと外の通りの風景を眺めていた。それから何の前触れもなく静かに立ち上がった。そしてハンドバッグを脇に抱え、デパートの紙袋をもう一方の手に持った。どうやら彼女は誰かを待つのをあきらめたようだった。あるいはもともと人なんか待っていなかったのかもしれない。彼女がレジスターのところで勘定を払ってドアから出ていくのを見届けてから、僕も急いで席を立った。そして勘定を払い、彼女のあとを追った。人込みの中を彼女の赤いオーヴァーコートが抜けていくのが見えた。僕は人々の流れをかきわけるようにして、彼女の方に向かった。
彼女は手を上げてタクシーを停めようとしていた。やがて一台のタクシーがウインカーを点滅させながら、道端に寄った。声をかけなくてはと僕は思った。彼女がタクシーに乗ってしまったら、最後なのだ。でもそちらに足を踏みだそうとしたとき、誰かが僕の肘を掴んだ。それははっとするくらい強い力だった。痛いというわけではない。でもそこにこめられた力の強さは僕の息をつまらせた。僕か振り向くと、中年の男が僕の顔を見ていた。
僕よりは五センチはど背が低かったが、がっしりとした体つきの男だった。年齢は四十代の半ばというところだろう。ダークグレイのオーヴァーコートを着て、首にはカシミアのマフラーを巻いていた。どちらも見るからに上等なものだった。髪はきちんとわけで、鼈甲の縁の眼鏡をかけていた。よく運動をしているらしく、顔は綺麗に日焼けしていた。たぶんスキーだろう。あるいはテニスかもしれない。僕はテニスの好きなイズミの父親がこんな風に日焼けしていたことを思い出した。おそらくきちんとした会社の高い地位にある人間だろうと僕は思った。あるいは高級官僚というところだ。それは目を見ればわかった。それは多くの人間に命令を与えることに慣れている人間の目だった。
「コーヒーでも飲みませんか」と彼は静かな声で言った。
僕は目で赤いオーヴァーコートを着た女の姿を追った。彼女は身をかがめてタクシーに乗り込みながら、サングラスの奥からこちらをちらっと見た。少なくとも僕は彼女がこちらを見たような印象を受けた。そしてタクシーのドアが閉まり、彼女の姿は僕の視野から消えてしまった。彼女が消えてしまうと、僕はその奇妙な中年の男と二人でそこに取り残されていた。
「時間は取らせません」と男は言った。彼の口調には抑揚というものがほとんど感じられなかった。彼は見たところ怒ってもいないし、興奮してもいないようだった。彼はまるで誰かのためにドアでも押えているみたいに、じっと無表情に僕の肘を掴み続けていた。「コーヒーでも飲みながら話しましょう」
もちろん僕はそのまま立ち去ってしまうこともできた。「コーヒーなんか飲みたくないし、あなたと話すこともない。だいたいあなたが誰かもしらないんだ。急いでいるから失礼する」
とかなんとか言って。でも僕は何も言わずにじっと彼の顔を見ていた。それから僕は頷いて、彼の言うままについさっきまでいた喫茶店にもう一度入った。僕はあるいは彼の握力にこめられた何かを恐れたのかもしれない。僕はそこに奇妙な一貫性のようなものを感じたのだ。彼はその握力を緩めもせず、強めもしなかった。それはまるで機械のようにしっかりと正確に僕を捉えていた。もし彼の申し出を断ったら、そのときにこの男が僕に対していったいどういう態度に出るのか、僕には見当もつかなかった。
でもそんな恐れと同時に、僕にはいささかの好奇心もあった。彼が僕に対してこれからいったいどういう話をしようとしているのか、僕はそれに興味があった。それは僕に、あの女についての何らかの情報をもたらすことになるかもしれなかった。彼女が消えてしまった今では、この男が彼女と僕とを結びつける唯一のラインであるのかもしれないのだ。それに喫茶店の中なら、男が僕に対して暴力を振るうこともないだろう。
僕とその男とは、テーブルに向かい合って座った。ウエイトレスがやってくるまで、彼も僕も一言も口をきかなかった。僕らはテーブルをはさんで、お互いの顔をじっと見ていた。それから男はコーヒーをふたつ注文した。
「どうしてあなたはずっと彼女のあとをつけていたんですか?」と男は丁寧な口調で僕に質問した。
僕は何も答えずに黙っていた。
彼は表情のない目でじっと僕を見つめていた。「あなたが渋谷からずっと彼女のあとをつけていたことはわかっているんです」と男は言った。「そんなに長いあいだあとをつけていれば、誰だって気がつくんですよ」
僕は何も言わなかった。たぶん彼女は僕があとをつけていることを悟って、喫茶店に入り、電話をかけてこの男を呼んだのだろう。
「喋りたくないのなら、喋らなくてもいいですよ。あなたが喋らなくったって事情はちゃんとわかっているから」と彼は言った。男は興奮しているのかもしれなかったが、それでもその丁寧で物静かな口調はみじんも揺るがなかった。
「私にはいくつかのことができます」と男は言った。「本当ですよ。やろうと思えばやれるんです」
男はそれだけ言うと、あとは黙ってじっと僕の顔を見ていた。これ以上説明しなくても言いたいことはわかるだろう、とでも言わんばかりに。僕は相変わらず一言も口をきかなかった。
「でも今回はことを荒立てたくないんです。詰まらない騒ぎを起こしたくはない。わかりますか? 今回に限っては、です」と男は言った。そして彼はテーブルの上に載せていた右手をオーヴァーコートのポケットに突っ込んで、中から白い封筒を出した。そのあいだ左手はずっとテーブルの上に置かれていた。何の特徴もない事務用の真っ白な封筒だった。「だから黙ってこれを受け取りなさい。あなたも頼まれてこんなことをしているだけだろうから、私としても出来ることなら穏便にことを収めてしまいたい。そして余計なことは何も言わないでおいてほしい。あなたは今日は特別なものは何も見なかったし、私にも会わなかった。わかりましたね。もし余計なことを言ったことがわかったら、私は何があってもあなたを見つけ出してけりをつけます。だから彼女のことをつけまわすのはこれでやめにしてください。お互い詰まらない思いをしたくないでしょう。そうじゃありませんか?」
男はそれだけ言ってしまうと、封筒を僕の方に差し出し、そのまま席を立った。そして伝票をひったくるようにして取ると、大股で喫茶店を出ていった。僕はあっけに取られて、しばらくそのままじっとそこに座っていた。それからテーブルの上に置かれたその封筒を手に取って、中をのぞいてみた。封筒の中には一万円札が十枚入っていた。しわひとつない、まっさらの一万円札だった。僕の口の中はからからに乾いていた。僕はその封筒をコートのポケットに入れ、喫茶店を出た。そして辺りを見回して、その男の姿が何処にも見えないことを確認してから、タクシーを拾って渋谷まで戻った。
それだけの話だ。
僕はまだその十万円入りの封筒を持っている。それは封をしたまま机の引き出しにしまいこまれている。僕は眠れない夜に、よく彼の顔を思い出す。まるで不吉な予言が、ことあるごとに頭に蘇ってくるみたいに。あの男はいったい誰だったのだろう? そしてあの女性は島本さんだったのだろうか?
僕はそのあと、その出来事についての幾つかの仮説を立てた。それは正解のないパズルのようなものだった。僕は仮説を立てては、それを壊すという作業を何度も繰り返した。あの男は彼女の愛人で、彼らは僕のことを彼女の夫に雇われて素行調査をしている私立探偵か何かだと思ったのだ——それが僕の立てたいちばん説得力のある仮説だった。そして男は金で買収して僕の口を封じようと思ったのだ。あるいは彼ら二人は、僕が尾行を始める前にどこかのホテルで逢引きでもしていて、僕にそれを目撃されたと思ったのだろう。可能性としては十分にありえることだし、話の筋としても通っていた。しかし僕にはそれでも、その仮説にうまく腹の底から納得することができなかった。そこにはいくつかの疑問が残った。
やろうと思えば彼にできたいくつかのことというのは、いったいどういう種類のことだったのだろうやどうして彼はあんな奇妙な腕の掴み方をしたのだろう? どうしてあの女は僕にあとをつけられていることを知りながらタクシーに乗らなかったのだろう? タクシーに乗ればすぐにでも僕をまくことができたのだ。何故あの男は十万円という多額の金をこともなげに、僕が誰であるかをきちんと確認もせずに、差し出したのか?
どれだけ考えでも、それは深い謎として残った。僕はときどき、その時の出来事は何もかも僕の幻覚の所産ではないかと思うことがあった。それは僕が始めから終りまで、自分の頭の中で作りあげたことなのではないかと。あるいはとてもリアルな長い夢を見て、それが頭の中に現実の衣をまとってこびりついてしまったのではないかと。でも、それは本当に起こったことだった。何故なら机の中には現実に白い封筒があり、封筒の中には一万円札が十枚入っていたからだった。それこそすべてが現実に起こった事実であるという証拠品だった。それは本当に起こったのだ[#「それは本当に起こったのだ」に傍点]。僕は時々その封筒を机の上に置いてじっと眺めた。それは本当に起こったのだ[#「それは本当に起こったのだ」に傍点]。