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少年侦探团-峰回路转(3)

时间: 2021-09-19    进入日语论坛
核心提示: 大鳥氏はびっくりして、どなりかえしました。「ええ、そうですよ。だまって見ていたのです。」 明智は、あくまで落ちつきはら
(单词翻译:双击或拖选)
 大鳥氏はびっくりして、どなりかえしました。
「ええ、そうですよ。だまって見ていたのです。」
 明智は、あくまで落ちつきはらっています。
「な、なんですって? いったいぜんたい、あなたは……。」
 大鳥氏は、あっけにとられて、口もきけないありさまです。
「明智先生、あなたはまるで黄金塔がぬすまれたのを、よろこんでいらっしゃるように見えますが、それはあんまりです。あなたは主人にお約束なすったじゃありませんか。きっと黄金塔を守ってやると約束なすったじゃありませんか。」
 門野支配人が、たまりかねたように、探偵の前につめよりました。
「でも、ぼくはお約束をはたしましたよ。」
「はたしたって? それはいったいなんのことです。黄金塔はもう、ぬすまれてしまったじゃありませんか。」
「ハハハ……、何をいっているのです。黄金塔はちゃんとここにあるじゃありませんか。ここにピカピカ光ってるじゃありませんか。」
 明智探偵はさもゆかいらしく笑いながら、床の間に安置された黄金塔を指さしました。
「ば、ばかな、あなたこそ、何をいっているのです。それはにせものだと、あれほど説明したじゃありませんか。ほんものは床下にうめておいたのです。それがぬすまれてしまったのです。」
 大鳥氏はかんしゃくをおこしてさけびました。
「まあ、お待ちなさい。もしもですね。その床下にうめたほうがにせもので、その床の間のがほんものだったら、どうでしょう。二十面相は裏をかいたつもりで、まんまとにせものをつかまされてしまったわけです。じつに痛快じゃありませんか。」
 明智探偵は、みょうなことをいいだしました。
「エッ、エッ、なんですって? じょうだんはいいかげんにしてください。その床の間の塔がほんものなら、なにもこんなにさわぎやしません。これは、門野君が苦心をして作らせたにせものなんですよ。いくらピカピカ光っていたって、めっきなんですよ。」
「めっきかめっきでないか、ひとつよくしらべてごらんなさい。」
 明智はいいながら、木製のわくのかくしボタンを押して、赤外線防備装置をとめてから、むぞうさに塔の頂上の部分を持ちあげて、大鳥氏の目の前にさしだしました。
 探偵のようすが、あまり自信ありげだものですから、大鳥氏もつい引きいれられて、その塔の一部分を受けとると、つくづくとながめはじめました。
 ながめているうちに、みるみる、大鳥氏の顔色がかわってきました。青ざめていたほおに血の気がさしてきたのです。うつろになっていた目が、希望にかがやきはじめたのです。
「おお、おお、こりゃどうだ。門野君、これはほんとうの金むくだよ。めっきじゃない。しんまでほんものの金だよ。いったいこれはどうしたというのだ。」
 大鳥氏は喜びにふるえながら、床の間へとんでいって、塔の残りの部分を、入念(にゅうねん)にしらべましたが、長年、貴金属品をあつかっている同氏には、すぐさま、それがぜんぶ、ほんものの黄金であることがわかりました。
「明智さん、おっしゃるとおり、これはほんものです。ああ、助かった。二十面相はにせものをぬすんでいった。しかし、だれが、いつのまに、ほんものとにせものとを置きかえたのでしょう。家にはこの秘密を知っているものはひとりもいないはずだし、それに、この部屋には、たえず、わしががんばっていましたから、置きかえるなんてすきはなかったはずですが……。」
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