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少年侦探团-峰回路转(4)

时间: 2021-09-19    进入日语论坛
核心提示:「それは、ぼくが命じて置きかえさせたのですよ。」 明智探偵は、あいかわらず落ちつきはらって答えました。「え、あなたが? 
(单词翻译:双击或拖选)
「それは、ぼくが命じて置きかえさせたのですよ。」
 明智探偵は、あいかわらず落ちつきはらって答えました。
「え、あなたが? だれにそうお命じなすったのです。」
 大鳥氏は、意外につぐ意外に、ただもうあきれかえるばかりです。
「おたくには、つい近ごろ、やといいれたお手伝いさんがいるでしょう。」
「ええ、います。あなたのご紹介(しょうかい)でやとった千代(ちよ)という娘のことでしょう。」
「そうです。あの娘をちょっとここへよんでくださいませんか。」
「千代に、何かご用なのですか。」
「ええ、たいせつな用事があるのです。すぐ来るようにおっしゃってください。」
 明智探偵は、ますますみょうなことをいいだすのでした。
 大鳥氏はめんくらいながら、すぐさま千代を呼びよせました。読者諸君はご記憶でしょう、千代というのは、たびたび奥座敷をのぞいていた、あのかわいらしい怪少女なのです。
 まもなく、りんごのようにあでやかなほおをした、かわいらしいおさげの少女が、座敷の入り口にあらわれました。
「ここへきてすわりなさい。」
 探偵は少女を自分のそばへすわらせました。そして、黄金塔、置きかえの説明をはじめるのでした。
「大鳥さん、あなたがたが、ほんものの塔を、床の下へうめようとしていらしたとき、裏の物置きに火事がおこりましたね。」
「ええ、そうですよ。よくごぞんじですね。しかし、それがどうしたのですか。」
「あの火事も、じつはぼくが、ある人に命じて、つけ火をさせたのですよ。」
「エッ、なんですって? あなたがつけ火を? ああ、わしは何がなんだか、さっぱりわからなくなってしまいました。」
「いや、それには、ある目的があったのです。あなたがたが火事に気をとられて、この部屋をるすになすっていたあいだに、すばやく黄金塔の置きかえをさせたのですよ。床下にかくしてあったのを、もとどおり床の間につみあげ、床の間のにせものを、床下へ入れておいたのです。火事場から帰ってこられたあなたがたは、まさか、あのあいだに、そんな入れかえがおこなわれたとは、思いもよらぬものですから、そのまま、にせもののほうを床下にうずめ、床の間のほんものをにせものと思いこんでしまったのです。」
「へえー、なるほどねえ、あの火事は、わたしたちを、この部屋から立ちさらせるトリックだったのですかい。しかし、それならそうと、ちょっとわしに言ってくださればよかったじゃありませんか。何も火事までおこさなくても、わし自身で、ほんものとにせものとを置きかえましたものを。」
 大鳥氏は不満そうにいうのです。
「ところが、そうできない理由があったのです。そのことはあとで説明しますよ。」
「で、その塔の置きかえをやったというのは、いったいだれなのですね。まさかあなたご自身でなすったわけじゃありますまい。」
「それは、このお手伝いさんがやったのです。この人は、ぼくの助手をつとめてくれたのですよ。」
「へえー、千代がですかい。こんなおとなしい女の子に、よくまあそんなことができましたねえ。」
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