国連世界気象機関(WMO)は21日、地球の気温が今年、過去最高となる見込みで、温暖化が予想以上のペースで進んでいるとの報告を発表した。
6月は、14カ月連続で最高気温の記録が更新されたほか、今年上半期に主に北半球で測定された気温、北極地方における氷解の時期やペース、二酸化炭素濃度の最高記録更新などから、気候変動の加速がうかがえるという。
WMOは、昨年12月の第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で採択された温暖化対策「パリ協定」の迅速な実行を促した。協定には、2100年までに化石燃料からグリーンエネルギーに移行することが盛り込まれている。
WMOの気候研究プログラムを率いるデービッド?カールソン氏は「2016年上半期にみられた現象は、実際極めて気がかりなものだ。今年の状況は、地球がわれわれの予想をはるかに上回る速さで温暖化する可能性があることを示している。時間は、予想ほど残されていない」と述べた。