【A】「痩せたいなら食べるな。食べたいなら痩せようと思うな」が王道です。運動してないから痩せられない、という患者さんが来られますが、そんなものは言い訳です。この場ではっきり言います。「運動では痩せられません」。
例えば、1時間のウォーキングで消費するエネルギーはイチゴ大福1個分。連続4時間の縄跳び、実際には無理でしょうけど、もしやったとして、消費エネルギーはキツネうどん1杯です。4時間縄跳びするか、キツネうどん1杯辛抱するか、あなたならどちらを選びますか?
生活習慣を改め、太りにくい体質を手に入れれば、誰でもやせられるし、リバウンドも起こりません。そのための一歩は、胃を小さくすることなのです。
肥満大国アメリカでは肥満治療として、胃の一部を切除したり、ベルトで縛ったりして胃袋の容量を減らす「胃縮小手術」まで行われていますが、手術をせずに胃袋を小さくできれば、それに越したことはありませんよね。
私が提唱している「胃袋ダイエット」は、脂肪分や炭水化物を減らすとか、野菜を多く摂るなど、余計なことを考える必要はありません。食べたければ間食をしても構いません。ただし、食べる量はすべて2割、減らしてください。
その際、必ず目に見える形で始めるのがポイントです。主食、おかず、汁物、デザート、さらには水、お茶、お酒など、胃に入るすべてのものを普通に盛りつけ、それぞれ2割ずつ残します。とにかく「質より量」なのです。
そして、残った食事は勇気を持って捨てなくてはいけません。「残して捨てろ」というと、みんな驚きますが、せいぜい1~2週間のことです。残った食事を捨てるのは、自分自身の甘えを捨てて「ダイエットするぞッ!」という意識を高めることにつながるからです。