俳優の顔には、文民武将、武将、少将、老将、女将とあり、これを称して中国語では「五色相」と言います。頭の兜と耳は安順の劇の特徴でもあります。男優は対になった龍の模様の兜をかぶりますが、その身分によって龍の数が違うものになっています。その龍は4組から5組、多いもので9組にもなります。
女優は鳳凰の模様のある兜をかぶります。その模様には「双鳳朝陽」、「鳳穿牡丹」などがあります。他にも、花模様や蜜蜂、蝶などの模様もあります。劇中の黒い顔の武将は、体格がよく、眉毛と目が突出していて、鼻も目立つようにしてあります。強調された目は、大きく、丸く膨らんでいて、大変勇ましいものです。豪放で、勇ましく、威厳がる武将を表現しています。