南北12.2km、東西6.3mで、荷の葉のように東南から西北へ傾いている三清山は、造山活動が多発し、かつ激しい場所だったため、断層が多く、山は隆起し、規則正しい岩石の割れ目が発達している。また、長期に渡る風化による侵食や重力の作用によって、奇峰が天をつき、幽谷が刃物のように鋭くなり絶景が形成されてきた。
古木と名花が三清山の4つの自然絶景の中の1つであるように、ここは植物資源が特に豊かで、天然植物園もといえる。樹齢が数百年に達する木も多く、数千年に達するのも珍しくない。三清木、白豆杉、香果樹、華東黄杉、華東鉄杉、福建柏、木蓮、高山黄楊など希少な種類の木があり、高い経済価値だけでなく、高い鑑賞価値も備えている。
また、ここは亜熱帯湿潤モンスーン気候に位置するため、原生林が青々と茂り、主に常緑針葉樹、広葉樹の天然混交林が形成され、大量の草木が保存されてきた。統計によると、薬用価値のある植物が349種類もあり、124科に属するという。
懐玉山脈の山腹にあることから、訪れる人も少ない。これに加え、高い山と密な林、快適な気候が野生動物の生息、繁殖に良い自然環境となり、300種余りの動物が生息している。金銭豹、短尾サル、センザンコウ、ソウシチョウなど希少動物も少なくない。
2008年7月に世界遺産に登録された。