「この八咫鏡(やたのかがみ)を私の魂だと思って、私を拝むように大事に奉りなさい。次に、おともをするオモイカネは祭祀を担当し、政治を行いなさい」
このアマテラスとオモイカネは伊勢神宮の内宮で祀られている神です。
ニニギは高天原の住まいを離れ、何重にもたなびく雲を押し分けて、威厳を持って道を進んで天浮橋(あめのうきはし)から浮島に降り立ちました。そして九州の日向(宮崎県)の、高千穂(たかちほ)の峰に降臨されたのです。
このとき二柱の神がニニギを先導しました。
ニニギは、
「この土地は韓国(からくに?朝鮮半島)に向いていて、笠沙の岬(かささのみさき?野間岬?写真参照)にもまっすぐ道が通じているなあ。朝日が直射して夕陽も照る国だ。良い場所だなあ」
と言って、地中の岩盤に太い柱を立てて、高天原に届かんばかりの高さの千木(ちぎ?社殿の屋根の両端の所で、交差し高く突き出ている部分)をそびえ立たせた宮殿を造営して住まわれたのでした。