A B社に比べ価格的に不利なのであれば、新規顧客の開拓は難しいのではないですか。優良顧客だけを死守していても、新しい顧客を開拓しないことには、売り上げを伸ばすことはできない。それはどう解決するつもりですか。
B はい、おっしゃる通です。しかしB社の価格設定は、製品の市場浸透を図るために当社を狙った無理なものになっていると思われます。ですから、そう長くは続かないと予想されます。
A そうですか。しかしそれはあくまでも予想であって、B社が何らかの対応策をとって今の低価格を維持し続けたら、後々は優良顧客までもが奪われてしまいます。優良顧客はしぶとく攻めなければなりませんが、どうしても攻め切れないと判断したら、思い切って攻め先を転換する素早さも大切です。市場には未開拓の有力な見込み客がまだ相当いるはずですから。経験の浅い営業担当者は、見込み度が低いにもかかわらず惰性的に訪問していることがよくあります。本人が見極めをつけられないときには、客観的立場から上司が決断すべきでしょう。
B そうですね。B社の低価格攻撃についてもう一度分析すると同時に、顧客開拓について攻めて戦略を練り直します。