意外な発言を聞いても、どん引きした表情を表に出さない。
意外な発言を聞いても、どん引きした表情を表に出さない。 | 場を盛り上げる30の会話術
先日、実際にあった失敗です。
勤めている会社で全体会議があり、その後親睦会がありました。
同僚と一緒に楽しくお酒を飲んでいて、いい気分になっていたときのことです。
たまたま仲のよかった後輩の女の子と話が盛り上がりました。
盛り上がった話は、彼女が付き合っている彼氏についてです。
なんとなく話の流れで「彼氏とはよく喧嘩をしますよ」という発言がありました。
「相手が男だろうが、喧嘩のときは本気になりますから!」
彼女の口から強気の発言が出たので、その度合いが気になりました。
喧嘩と言っても、いろいろあります。
口だけの喧嘩か、実際に暴力を振るう喧嘩か、少し気になりました。
私が「どのくらい本気で喧嘩をするの」と軽い気持ちで尋ねると、予想を超えた返事が返ってきました。
「本気で包丁を向けたこともありますよ。そのくらい本気で喧嘩をします」
けろりとした表情で言いました。
私は、その発言を聞いて、圧倒されてしまいました。
彼女が包丁を持って、彼氏に飛びかかっている様子を思い浮かべてしまったのです。
どん引きです。
私も今後、彼女と喧嘩をすることがあれば、包丁を向けられるのではないかと怖くなってしまいました。
一瞬、返事に詰まりました。
それまで楽しく話をしていた雰囲気が、急に悪くなってしまったのです。
曇った私の顔色にすぐ気づいた彼女も「しまった。言いすぎたかな」という表情を返してきました。
お互い気まずい雰囲気になり、微妙な空気が流れました。
その後も会話は続きましたが、私は「包丁」という言葉にインパクトが強く、頭から離れません。
会話の後味が悪くなってしまったのです。
それから2日後、彼女からメールが来ました。
「過去にヒステリックになっていた件は忘れてください」
どうやら彼女も、言いすぎてしまったことを気に掛けている様子でした。
しかし、本当に悪いのは私のほうです。
彼女が正直に答えてくれたというのに、驚きすぎてしまった私がいけないのです。
こういうときは、会話に圧倒されても、表情や態度には出さないことです。
会話の流れを止めないためにも、驚きすぎには注意なのです。