説明は、足りないくらいで、ちょうどいい。
説明は、足りないくらいで、ちょうどいい。 | 上手に分かりやすく説明する30の方法
先日、読者から「なぜいつも30構成なんですか」と聞かれました。
「もう少し多くてもいいのではないか」という気持ちで、質問してきたようです。
実は、私としても「30」というのは、少ないと思っています。
本当はバーゲンセールができるくらい、ネタはたくさんあります。
すべて紹介したい気持ちを抑えて、厳選したものを「たった30項目」で構成しています。
1つの文章は、読むのが速い人であれば、1分もかからず読めてしまうでしょう。
その気になれば、1冊15分くらいで、一気に読めてしまいます。
そうした「一口サイズ」の工夫は、読者を飽きさせないために、著者がわざとしています。
無駄な文章は削り、大切なことだけを伝えるというストレートな説明を心がけ、文章をスリムにさせます。
あまりくどくど、無駄なことは話したくないのです。
なにより「物足りないな」という気持ちにさせる文章を心がけています。
あっと言う間に読み終えてしまい「もっと読みたい」という気持ちを継続させるため、短いくらいでちょうどいいのです。
たくさんありすぎて「もう十分」と思われると、そこで読むのをやめてしまいます。
長すぎる説明で嫌われるくらいなら、短すぎて「もっと読みたい」と思われるほうがいいのです。
「もっと読みたい」という気持ちがあれば、次の著書へ手をつけてくれます。
そうした工夫から、30構成は、ちょうどよい分量だと思っています。
「ちょっと足りない」と思うくらいの分量で、気持ちを継続させるほうが、長続きするのです。