20.起こったことはもう元に戻らない
大事な試験に失敗する。眠り運転で車をガードレールにぶつけてしまう。あやまって人に怪我をさせる。仕事でへまをやらかす。寝坊して大事なミーテイングに遅れる。こんなことは誰にでもある。
やってしまったことや、起こったことは、もう元には戻らない。頭ではそれがわかっていても、いざ、失態をやらかすと、どうしてもくよくよ考えてしまう癖が私たちにはある。
しかし、起こったことをくよくよしても始まらない。とにかく、受け入れないうちは次に進めない。
悩むことにもエネルギーがいることを知っていてもらいたい。どうせエネルギーを費やすなら、できるだけ生産的なことに使いたい。実は、そのちょっとしたエネルギーの使い方の違いが、人生を大きく変えてしまうのだ。
起こったことを本当に受け入れれば、次にどんな行動をおこせばいいかが見えてくる。
起こったことをついくよくよ考えてしまうのは、自分のイメージに傷がつくからほかならない。「私は品行方正で完璧な人間だ」などというイメージにとらわれていると、それこそ身動きが取れなくなる。
だから、自分に対してできるだけ柔軟なイメージを持つよう心がけた方がいい。
「まじめだけど、時々、へまをやり、だらしないところもある」といったイメージを持っていれば、少々の失態をしても自分を大目に見られるようになる。
起こったことは元には戻らないのだ。
言える勇気を養うことが必要だ。窮地に立たされている今がそのチャンスなのだから。