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魔法人形-玩偶少女

时间: 2021-10-20    进入日语论坛
核心提示:人形むすめ さて、よく日の朝のことです。甲野さんの家では、大さわぎがおこっていました。女中さんが、ルミちゃんの寝室へなに
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人形むすめ


 さて、よく日の朝のことです。甲野さんの家では、大さわぎがおこっていました。女中さんが、ルミちゃんの寝室へなにげなくはいってみますと、ベッドの上に、ルミちゃんが、すやすや眠っていたではありませんか。ゆくえの知れなかったルミちゃんが、いつのまにか、家へ帰っていたのです。
 女中さんの知らせで、おとうさんやおかあさんが寝室へかけつけてきましたが、ルミちゃんは、いくら起こしても目をさましません。いそいでお医者さまを呼んで見てもらいますと、ねむり薬を飲まされていることがわかりました。なにものかが、ルミちゃんをねむり薬で眠らせておいて、夜のうちに、ここへはこんできたのにちがいありません。
 ルミちゃんのおとうさんの甲野さんは、そのとき、やっと気がついて、いそいで書斎へいって、机のひきだしをしらべてみました。
 ああ、やっぱりそうでした。机の右がわの三つのひきだしへ入れておいた、たくさんの札たばが、すっかりなくなっていたのです。あの怪老人は、約束のとおりルミちゃんをかえして、一千万円の札たばを持っていってしまったのです。
 甲野さんは小林少年と相談したうえで、このことを警察にとどけました。すると、すぐに警官がやってきて、眠りからさめたルミちゃんに聞きただし、怪老人の住みかをさがして、とうとう、あの西洋館を見つけだしましたが、そのときには、怪老人は、早くもどこかへ、姿をくらましたあとでした。
 たくさんの人形も、ふり袖姿の紅子さんも、みんないなくなって、その西洋館は、がらんとした空家になっていたのです。
         ×         ×         ×
 それから一月ほどは、なにごともなくすぎさりました。警察は、怪老人の捜索をつづけていましたが、なんの手がかりも見つかりません。明智探偵は、事件の四日あとに大阪から帰って、小林君に、くわしい話を聞きました。
 しかし、ルミちゃんが帰って、ともかく事件はおわったのですから、怪老人が、また、なにか悪だくみをするまでは、手がかりのつかみようがないのです。
 ところが、その一月ほどたったある日のこと、渋谷区の神山(かみやま)さんの家に、みょうなことがおこっていました。
 神山さんは、銀座の宝玉堂(ほうぎょくどう)という宝石商の社長で、渋谷駅から一キロほどのやしき町に、りっぱな西洋館の邸宅を持っていました。
 神山さんには、中学一年生の進一(しんいち)君と、小学校五年生のサナエちゃんという、ふたりのこどもがありました。そのふたりが、いまサナエちゃんの部屋で、なにかいいあらそっているのです。
「サナエの人形きちがい! そんなに人形ばっかりだいじにしていると、いまにおまえも人形になっちゃうぞ!」
 進一君が、妹をからかいました。
「いいわよ、にいさんのいじわる! この人形がみんなあたしの味方だから、にいさんなんか、いくらいじめたってへいきよ!」
 人形きちがいといわれるのも、もっともでした。その部屋には、壁いっぱいのガラス戸だながあって、その中に、ありとあらゆる人形が飾ってあるのです。
 サナエちゃんは、四つぐらいのときから、人形がすきでたまらなくなっては、おねだりをして買ってもらった人形が、いつのまにか、こんなにたまってしまったのです。
 おとうさんやおじさんたちが旅行のおみやげにくださった、いろいろの地方の人形が、こけし人形をはじめとして、ウジャウジャならんでいます。
 すこし大きいのでは、かぶき人形、なよなよとした姿のロマンス人形、目の青い西洋人形、船長のおじさんにもらったイタリアの大理石人形、京都できのかわいいさんぱち人形、ミルクを飲む人形、寝かすと、「おぎゃあ。」となく赤ちゃん人形。もっと大きいのでは、文楽(ぶんらく)人形のおひめさま、サナエちゃんと同じくらいの大きさの西洋の少女人形、電気で動くロボット人形まで、かずかぎりもなくならんでいるのです。
 サナエちゃんの人形ずきは、学校でも近所でもひょうばんで、「人形むすめ」という、あだなさえついていました。
 にいさんの進一君は、サナエちゃんがそんなにたくさん人形を持っているのが、うらやましいのです。でも、男の子が人形なんか集めるわけにはいきませんから、負けおしみで「人形きちがい。」なんてからかうのです。
「にいさんだって、探偵きちがいだわ。名探偵、明智小五郎の弟子だなんて、いばっているんですもの。明智探偵にあったこともないくせに!」
「なんだと? なまいきいうな。明智先生には二度もあってるよ。話をしたこともあるんだよ。ぼくは少年探偵団の団員だからね。団長の小林さんは、明智先生の弟子だから、団員のぼくらだって弟子なんだよ。ほら、このB・Dバッジを見ろ! これを持っているのが少年探偵団員の証拠じゃないか、ワーイ、ざまをみろ!」
 進一君は、ポケットから、ピカピカ光ったB・Dバッジをひとにぎりとりだして、ジャラジャラと音をさせながら、サナエちゃんの鼻の先へつきつけて見せるのでした。
 そのとき、ドアが開いて女中さんが顔を出しました。
「サナエちゃん、玄関へ、へんな人がきましたよ。大きな美しい人形を売りにきたらしいのです。それはすばらしい人形よ。おくさまが、その人と話していらっしゃるの。いってごらんなさい。」
 人形と聞くとサナエちゃんは、もう夢中です。パッといすからとびあがると、ばたばたと、玄関のほうへかけだしていきました。
「ほんとうに人形むすめだなあ! ぼく、たまげたよ。」
 進一君は、あきれたようにつぶやきましたが、そのくせ、じぶんもじっとしていられなくなって、サナエちゃんのあとから、のこのことついていくのでした。

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