学校には宿直があって、職員が代る代るこれをつとめる。
教師も生徒も帰ってしまったあとで、一人ぽかんとしているのは
それからかなりゆるりと、出たりはいったりして、ようやく
それから日はすぐくれる。くれてから二時間ばかりは小使を宿直部屋へ呼んで話をしたが、それも
おれは早速寄宿生を三人ばかり総代に呼び出した。すると六人出て来た。六人だろうが十人だろうが構うものか。寝巻のまま
「なんでバッタなんか、おれの床の中へ入れた」
「バッタた何ぞな」と
「バッタを知らないのか、知らなけりゃ見せてやろう」と云ったが、
「イナゴでもバッタでも、何でおれの床の中へ入れたんだ。おれがいつ、バッタを入れてくれと
「誰も入れやせんがな」
「入れないものが、どうして床の中に居るんだ」
「イナゴは
「馬鹿あ云え。バッタが一人でおはいりになるなんて――バッタにおはいりになられてたまるもんか。――さあなぜこんないたずらをしたか、云え」
「云えてて、入れんものを説明しようがないがな」
けちな
おれはこんな
それからまた床へはいって横になったら、さっきの
清の事を考えながら、のつそつしていると、
おれが宿直部屋へ連れてきた奴を
おれは五十人あまりを相手に約一時間ばかり
校長はひと通りおれの説明を聞いた。生徒の