クローディアの秘密
米東部コネティカット州のある町で、小学生の姉と弟が、学校に向かう途中で姿を消す。足取りは、なかなかつかめない--。米児童文学の名作「クローディアの秘密」(E?L?カニグズバーグ、岩波少年文庫)は、その2人の物語だ。
美国东部康涅狄格州的某座城市中,读小学的姐弟俩在去往学校的途中消失了。谁也不知道他们的行踪--。美国儿童文学名作《天使雕像》(E.L. 柯尼斯伯格、岩波少年文库)写的正是这两个孩子的故事。
姉のクローディアは11歳、弟のジェイミーは9歳で、誘拐ではなく、家出だった。葉を隠すには森が一番といわれるように、ニューヨーク市で多くの人が集まるメトロポリタン美術館に逃げ込んでいた。
姐姐克劳迪亚11岁,弟弟杰伊宓9岁,两人并非被拐骗,而是离家出走了。正如俗话所说,要藏叶子还是森林最好,两人逃往了纽约市中人口聚多的纽约大都会美术馆。
開館と閉館の時間帯は、トイレに身を隠して守衛を出し抜き、夜は、展示品の16世紀のベッドにもぐりこむ。スリルに満ちた生活を送っていた2人は、美術館が新たに入手した天使の像に興味を持ち、それがミケランジェロの真作であることを突き止める。
在开馆和闭馆的时间,姐弟俩躲在厕所里逃过门卫的眼睛,晚上便潜入展览品16世纪的床上。两人过着紧张而刺激的生活,他们对美术馆新购入的天使雕像产生了兴趣,后来调查到这是米开朗基罗的真作。
久しぶりに読み返したが、2人の謎解きを助ける富豪の美術収集家ら登場人物に、彼らの成長を見つめる温かさを強く感じた。子供を狙う事件が続く世情がそう思わせるのだろうか。主人公たちは、1週間の家出の間に成長して帰宅するのだが、現実の世界では、家出を冒険として受け止めることはもはや難しいだろう。
许久未读再次重温该故事时,笔者深深感觉到帮助两人解谜的富翁美术收藏家们看着他们成长的温暖。或是世间连续发生了杀害孩子的案件才让我想到这些吧。主人公在离家出走的一星期时间里得到了很大的成长才回到家中,而现实世界中,恐怕已经很难将离家出走理解为冒险了吧。
メトロポリタン美術館を訪れる子供たちの質問が、この本にあまりにも集中するので、美術館は、数年前に子供向けのパンフレットを出した。「ここではもちろん宿泊はできませんよ。でも、訪れるたびに冒険が待っています」
许多访问纽约大都会美术馆的孩子们提出的疑问都集中在这本书上,于是美术馆在几年前出版了面向孩子们的小册子。"可不能在这儿过夜哦。不过当你访问这儿时,总会有冒险在等着你的。"
時を経ても、優れた美術館が夢と冒険心をかき立てることに変わりはない。せめて、子供たちのそういう心が失われないことを願いたい。
时过境迁,然而优秀的美术馆总能引起人们的梦想和冒险心。至少希望孩子们不要失去这份心境。