「ワリカン文化」
ある聴解問題を解いているときのこと。男女2人の会話を聞いて、答えを選ぶタイプの問題だった。問題は、「男の人はどうしてカラァ”に行かないのですか。」会話は次の通り。
「女:ねぇねぇ今日カラァ”に行かない?/男:うーん、こないだ遊びすぎちゃって、実は余裕ないんだ。」
答えは4つの選択肢中の「お金がないからです」だ。
学生から、次のような質問が出た。「どうしてこの女の人は男の人の分までカラァ”のお金を払ってあげないのですか。わたしの国では友だちがお金をもってないときにその人の分も出してあげるのに。」ここで、単なる聴解問題対策の授業が、異文化理解の授業に早変わりする。
日本人の「ワリカン文化」は外国人留生にとって、ときに妥当に、ときにうっとうしく感じられる出来事の一つである。日本人学生と交流したりアルバイトをしたりという体験を通して日本人の「ワリカン文化」に驚きあきれる外国人留学生は少なくない。
日本人はどのような気持ちでワリカンするのだろうか。他人のお金なんて出したくない、自分が食べたり使ったりした分だけを出せばいいというケチで合理的な考えから?いや、決してそうではないだろう。実際に、レストランや喫茶店のレジ前で、「わたしが出します」「いや、わたしが」と言い合う人々の姿をあちこちで見かける。これは「相手に払わせてはいけない。」「自分が負担しなければ。」という気持ちからお勘定を自分で出すと主張しあう日本人の姿である。
しかしこのような「主張」、「気の遣い合い」が疲れることは言うまでもない。そこで人間関係を長続きさせるには「気を遣わないこと」が一番だという考えから「ワリカン文化」は浸透していったのではないだろうか。一見、冷たく、けちに見えるワリカンの習慣も実はその経緯を考えてみると日本人の和の心につながっているのかもしれない。
ともあれ、聴解問題がこのような形で異文化理解の授業になるのは学生に余裕があるいい証拠だ。
"均摊文化"
记得有一次上课时,让同学们练习解答听力问题。练习方法是听完男女二人的会话录音后,根据会话内容选择正确答案。
会话内容如下:
女:今天一起去卡拉OK吧?男:呀,最近总出去玩,手头不宽裕。
根据这段会话,请回答"为什么男方不去卡拉OK呢?"。在四个供选择的答案中,正确答案为"因为他没有钱"。
听了解答之后,一位同学问道:"为什么女方不把男方的费用一起付了呢?在我国,如果朋友没有钱,另一方是会替他代付的"。于是,这一节学习听力问题解答方法的课转变成了理解不同文化的课堂。
对于日本人的一些习惯或作法,外国留学生有时会觉得很正当,而有时却认为很烦琐,"均摊文化"即为其中之一。不少留学生在同日本学生的交流中,以及通过打工等亲身经历对日本人的"均摊文化"很感惊讶。
那么,日本人是怀着什么样的心情与他人均摊某项费用的呢?是出于不愿支付他人的费用,认为只要付清自己所消费的部分即可这种吝啬而又合乎道理的想法吗? 不,我想绝不是如此。事实上,在一些餐馆或是咖啡厅的收款台前,我们也经常目睹顾客之间互相争着要付款的情形。这正是日本人出于"不能让对方付费"、"今天得由我来付款"这种心情而互相坚持要自己付款的。
但是,不言而喻,像这种"主张"以及"互相为对方考虑"的做法会令人精神上很疲劳。为了使人际关系不会因此而受影响,人们认为最好的办法是在这一问题上双方"不必费心"。基于这种思想,"均摊文化"才得以在人们之间渗透吧。乍一看,"均摊文化"的习惯似乎很冷漠、吝啬,但是在了解了它所产生的背景后发现,这种习惯或许与日本人的"和睦之心"有关。
总之,听解练习课能以这种形式转变为一堂了解不同文化的课时,可以说是一种好现象――学生们除了学习课堂知识外,还能积极主动地了解与此相关的其它知识。