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動詞と動詞文

时间: 2022-11-23    进入日语论坛
核心提示:動詞と動詞文動作や変化を表す文を動詞文と言います。「あした行く」「彼は会社へ行かない」「さしみを食べます」「彼女は何も飲
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動詞と動詞文
 
動作や変化を表す文を動詞文と言います。「あした行く」「彼は会社へ行かない」「さしみを食べます」「彼女は何も飲みませんでした」のように、動詞文では動詞が中心となります。
皆さんが自分の意志を伝えたいとき、また、だれが何をするか、何をしたかを話すときも、日本語では動詞文を使うことがきわめて多いです。
 
英語国民が、“I am Professor Kobayashi of Tokyo University.”のように名詞文(「名詞+だ/です」で終わる文)を使うときでも、日本人は「私は小林と申します。東京大学で教えています。」と動詞を使って言うことが多いでしょう。
 
このように日本語では動詞文がよく使われるので、教える人も、学習する人も動詞文としっかり取り組んでください。
動詞文で難しい点は3つあります。文体の問題、ムード・モダリティの問題、そしてテンス・アスペクトの問題です。
 
a.文体
 
 動詞文に限らず、日本語の文にはレベルがあります。大きく分けると、「普通(常体)」か「丁寧(敬体)」かです。先の例では「あした行く」「彼は会社へ行かない」が常体、「さしみを食べます」「彼女は何も飲みませんでした」が敬体です。常体で用いられるformが「行く・行かない・行った・行かなかった」などの普通形、敬体で使われるformが「行きます・行きません・行きました・行きませんでした」などの丁寧形(この場合は“ます形”)と言われるものです。(敬体の中には「いらっしゃる」「お飲みになる」などの尊敬体も含まれますが、ここでは尊敬体は省略します。)
 
 常体・敬体の使い分けは外国の方には難しいようです。ほとんどの日本語の教科書は丁寧体から入っていますし、先生も外国人は敬体を使ったほうが無難だと言います。しかし、教室を一歩出ると、耳に入るのは常体ばかり。日本人の友だちに敬体を使ったら、「小学生の日本語みたい」「丁寧すぎる」と言われた留学生はたくさんいるようです。しかし、常体を使っている外国人の日本語が非常にぞんざいに、ときに失礼に聞こえることも多いです。
 
その問題を少しでも解決するために、教科書によっては、「行くんですか」「何も食べなかったんですか」のように「普通形+んです」を早めに導入しているものもあります。(もちろん「行きますか」と「行くんですか」は意味用法が異なる場合が多いですが。)また、リスニング教材に自然な常体の会話を取り入れて、普通体の聞き取りに早くから慣れさせ、話すときは丁寧体を使えと指導する場合もあります。
 
 この常体・敬体の使い分け、指導法、指導時期は古くて新しい問題で、解決法はないかもしれませんが、皆さんはどのようにお考えですか。
 
b.ムード・モダリティ
 
 ムード・モダリティと言うと、何か難しげに聞こえますが、簡単に言えば「話し手の気持ち」というほどのものです。たとえば「彼は毎日ジムへ行く/行きます」という文は、主語である「彼」の毎日の習慣を表しています。一方、話し手が「(私は)あしたジムへ行く/行きます」と言うとき、それは「あしたジムへ行くつもりだ」という話し手の意志、つまり、話し手の気持ちが入っています。「(私は)あしたジムへ行かない/行きません」も否定の形ですが、話し手の気持ちが入っているのは同じです。人間は他の人や事柄について客観的に描写するのはあまり難しくないのですが、自分の意志や気持ちを表すのは難しいときがあります。
 
動詞文はよく使われますが、話し手の気持ち、つまり、ムード・モダリティと関わってくるので、決して簡単ではないということを覚えておいてください。
 
c.テンス・アスペクト
 
 この文法用語も難しそうですが、日本語では時制とか時相とか呼ばれるトキに関係するものです。英語には現在・過去・未来を表す形式がありますが、日本語には現在と過去を表す形はあるけれども、未来を表す形はないと言われています。現在を表す「毎日雨が降る」も未来を表す「きょうの午後雨が降る」も同じ形をとります。(b.で述べたように、話し手が主語になった「(私)はあしたジムへ行く/行きます」は、未来を表すというより、話し手の意志を表すということになります。)
 
日本語のトキの表し方は、過去・非過去と考えることも、また、完了・未完了と考えることもできます。すでに終わった事柄について、たとえば、「一時間前にバスが来た/来ました」は過去の事実を表します(過去・非過去)が、バスが来るのを見て、または、到着した瞬間を見て、「あ、バスが来た/来ました」はバスの到着の完了を表します(完了・未完了。
 
日本語のトキの表し方について、過去・非過去ではわかりにくいときは、完了・未完了と考えるとわかりやすいでしょう。そのことが終わっているか、まだ終わっていないかというとらえ方です。
 たとえば、複文の「北海道へ行くとき、帽子を買った」では、文全体は過去のことを言っていますが、下線部したところは「北海道へ行く(とき)」と現在形をとっています。
 また、「北海道へ行ったとき、恩師に会おうと思っている。」では、「思っている」のは今現在ですが、下線部「北海道へ行った(とき)」と過去形をとっています。
 これらは過去・非過去で考えると、非常にわかりにくくなります。一方、完了・未完了で考えると、はじめの文は、北海道へまだ行く前(北海道へ行くことが未完了)のときに「帽子を買った」と解することができ、また、あとの文は、北海道に行ってから(北海道へ行くことが完了して)「恩師に会う」と考えることができます。
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