現在でも、家にいながらにして買い物や株取引ができるし、インターネットや電子メールの普及によって、生活はとても便利になった。未来学者トフラーは、近い将来、家事労働も電子化され、在宅勤務が一般化するため、高速道路からは事故や渋滞がなくなり、通勤ラッシュもやがて死語になるだろうと言っている。
( 1 )、情報化社会は正に理想郷であるが、そこには落とし穴があることに留意しておかなければならない。産業革命以来の工業社会が環境破壊と核兵器を生み出したように、IT革命がさまざまな便利さを生む反面で、人間と人間社会にどのような悪影響を及ぼすかについて、人類は( 2 )。なかでも、IT(情報技術)革命は表面的な伝達や報道<報>だけを進化させるのではなく、人間の<情>の部分も変化させて、新しいコミュニケーションをもたらすとも言われているが、人間の感情や心理面に与える影響については、ほとんど解明されていないのである。
1、( 1 )に入るものとして、最も適当なのはどれか。
①それでは
②それなのに
③こう考えると
④それにしても
2、( 2 )に入るものとして、最も適当なのはどれか。
①しだいに理解しつつある。
②まだ何もわかっていないのである。
③考えようとしていない。
④考えざるを得ないだろう。
3、筆者は情報化社会の未来についてどのように考えているか。
①IT革命によって人間の生活を一層便利になり、大きな発展を遂げるだろう。
②IT革命で人間の生活が便利になるが、それで幸せが増えるわけではない。
③IT革命がもたらすプラス面だけでなくマイナス面にも注意を払う必要がある。
④IT革命の恩恵を受けられる国とそうでない国の間に経済格差が広がるだろう。