[書き下し文]子曰く、君子は上達し、小人は下達(かたつ)す。
[口語訳]先生がおっしゃった。『君子は次第に高度な事柄が分かるようになるが、小人は次第に低俗な事柄が分かるようになる。』
[解説]孔子が、君子と小人の『物事の理解の進み方』の違いについて語った部分であり、君子たるものは『より善きもの・より素晴らしいもの』に向けて理性的な認識力を発揮していくべきだということである。反対に、小人は年齢を重ねるにつれて、『より善きもの(高尚で優れたもの)』に意識が向かわずに、『より悪きもの(低俗で粗野なもの)』へと意識が向かっていってしまうという。