这是很久以前,某个村子寺庙里的和尚从北海道回来时发生的事。
連絡船(れんらくせん)の船室で眠っていた和尚さんは、不思議な夢を見ました。
在联络船的船舱里睡觉的和尚做了个不可思议的梦。
夢には一羽のニワトリが現れて、こう言うのです。「わたしは、この船に乗っているニワトリです。夜明け前には、飼い主に殺されて食べられてしまいます。どうかわたしを、助けてください。わたしの命を、六十銭で買い取ってください。和尚さま、どうかお願いいたします」
在梦中,出现了一只鸡,它这样说道:“我是这艘船上的鸡。在天亮之前会被主人杀了吃掉。请无论如何帮帮我。请用六十钱买了我的命吧。和尚师傅,拜托了。”
言い終わると、ニワトリはペコリと頭を下げて消えました。
说完之后,鸡匆匆得点头行礼之后就消失了。
目を覚ました和尚さんは、「不思議な夢じゃ。しかしまあ、ただの夢だ」と、思いましたが、とりあえずお供の小僧(こぞう)さんに一円札を持たせて言いました。「ニワトリをつれている人がいたら、その人からニワトリを買い取りなさい」
醒来之后的和尚虽然想着“真是个不可思议的梦啊。不过终究只是个梦。”,但是还是给了随行的小僧一日元纸币对他说道:“如果有人拿着鸡,就把那鸡买下来。”
すると小僧さんは、しばらくしてカゴに入ったニワトリと、つり銭の四十銭を持って和尚さんのところへ戻ってきました。
过了一会,小僧就拿着装了鸡的笼子和找回来的四十钱回来了。
「金額まで同じとは、あの夢は正夢だったのか」
“连金额都一样,看来那梦是真的。”
和尚さんはそのニワトリを港の知り合いの人にあずけて、村のお寺へ帰っていきました。
和尚把那只鸡交给港口的熟人,然后就回村子的寺庙里去了。
そのニワトリは、それから八ヶ月ほどして死んでしまいました。
那只鸡过了八个月之后就死了。
知らせを受けた和尚さんは、ニワトリをあずけた知り合いの家まで出かけていって、ニワトリの供養(くよう)をしてやりました。
收到通知的和尚还特意去了暂存鸡的朋友家,还为它做了佛事。
それからしばらくたったある日、和尚さんの夢の中に、またあのニワトリが現れました。
过了几天之后,那只鸡又出现在了和尚的梦里。
「和尚さま。おかげさまでわたしは、命をのばす事が出来ました。寿命がつきるまで生きられたのですから、まことにしあわせです。お礼として和尚さまのお命を、七十五才になる年の七月二十五日までお守りいたします。それまではどんな病気になっても、決して死ぬような事はございませんのでご安心を」
“和尚师傅,托您的福,我才得以延长了生命。能活到寿终,真的是件很幸福的事情。作为对您的回礼,我会守护您到七十五岁那年的七月二十五日为止。在这之前,不管生什么病都不会死去,所以请您放心吧。”
やがて月日が過ぎ、和尚さんは七十五歳の七月二十五日の日をむかえました。
时间流逝,和尚终于迎来了七十五岁的七月二十五日。
「今日までは、あのニワトリがわしを見守ってくれていたわけか。そう言えば、今までたいした病気にもならずにやってこられた。ニワトリに、礼をいわんといかんな」
“那只鸡守护我到现在了啊。这样说来,到现在为止,好像没生过什么大病啊。必须好好谢谢那只鸡。”
和尚さんは間もなく病気になり、一月後の八月二十五日に大往生(だいおうじょう)をとげたという事です。
和尚不久之后几就生了病,一月后的八月二十五日就寿终正寝。