来日しているキム・ヒョンヒ元死刑囚との面会を終えて、田口八重子さんの家族が記者会見し、八重子さん以外の日本人の拉致被害者について、キム元死刑囚が「見たことがあるような人物がいるので、そのことは日本の警察当局にも伝えている」と話したことを明らかにしました。
拉致被害者、田口八重子さんの家族は、日本を訪れている大韓航空機爆破事件の実行犯、キム・ヒョンヒ元死刑囚と長野県軽井沢町の別荘で、20日と21日、2日間にわたって面会しました。面会が終わったのは21日午後4時前で、八重子さんの長男の耕一郎さんは、近くのホテルで記者会見し、面会でのやりとりについて明らかにしました。この中で、耕一郎さんは、八重子さん以外の日本人の拉致被害者について、キム元死刑囚が「見たことがあるような人物がいるので、そのことは日本の警察当局にも伝えている」と話したことを明らかにしました。しかし、それ以上の詳細な情報について話はなかったということです。また、面会のときの様子については、「1時間半にわたっていっしょに料理を作り、食事をしながら歓談した。彼女は、八重子さんもいっしょにこのような穏やかな機会を持てるとよいですねと話していた」と明かしました。そのうえで、キム元死刑囚が、みずからの手帳に「お母さんは必ず戻ってきます。希望と勇気を持って下さい」などとメッセージを記したことを明らかにしました。