今月11日に行われた参議院選挙で、1票の価値に最大で5倍以上の格差があったのは選挙権の平等を保障した憲法に違反するとして、弁護士のグループが、選挙のやり直しを求める裁判を起こしました。
今月11日に投票が行われた参議院選挙では、議員1人当たりの有権者の数が、最も少なかった鳥取県選挙区と、最も多かった神奈川県選挙区で、1票の価値に5.01倍の格差がありました。これについて、弁護士のグループが、選挙権の平等を保障した憲法に違反すると主張して、東京高等裁判所に選挙のやり直しを求める訴えを起こしました。このグループは、来月までにさらに全国14か所で裁判を起こすということです。参議院選挙の1票の価値をめぐっては、前回3年前の選挙の4.86倍の格差について、最高裁判所が「選挙制度の仕組み自体の見直しが必要で、国会において速やかに適切な検討が望まれる」と指摘しています。参議院の各会派でつくる改革協議会は、ことし5月、次回3年後の選挙に向けて選挙制度を見直すことを決めましたが、格差がさらに広がり、5倍を超えたことで国会の対応が問われることになります。