13日に自宅軟禁が解除されたミャンマーの民主化運動のリーダー、アウン・サン・スー・チーさんが14日、NHKとの電話インタビューに応じ、「対話は双方向のプロセスであり、一方通行ではできない」と述べ、軍事政権に対し、みずからとの対話に応じるよう強く求めました。
アウン・サン・スー・チーさんが13日に自宅軟禁が解除されてから、報道機関の単独取材に応じるのはこれが初めてです。スー・チーさんは、まず軟禁中の生活について、軟禁は認められるものではないとしながらも、「不満は言わない。政権側の人はよくしてくれた」と述べ、軍事政権への批判を避けたうえで、「国のために感情ではなく、信条、信念に基づき、理解と和解を進めていかなければならない」と述べて、今後、軍事政権とねばり強く向き合っていくとの決意を示しました。そのうえで、14日に行った演説で軍事政権側に対話を呼びかけたことについては、「対話は双方向のプロセスであり、一方通行ではできない。誰であれ、責任ある立場の人物と話をしていきたい」と述べ、軍事政権のトップとの直接対話を含め、あらゆる可能性を探りたいとの意欲を示し、軍事政権側がみずからとの対話に応じるよう強く求めました。また、今月7日に行われた総選挙をめぐり、スー・チーさんが率いてきた政党から分裂した政党とも、協力を進めていくという考えを強調しました。さらに、日本との関係について、スー・チーさんは「民主化を推し進めていくためには、あらゆる人々の支援が必要で、日本を含む国際社会からの支援が欠かせない」と述べて、ミャンマーの民主化実現に向け、日本を含む国際社会が積極的に関与していくことに期待を示しました。