APEC=アジア太平洋経済協力会議に出席するため日本を訪れていたロシアのメドベージェフ大統領の側近は14日、「北方領土での経済開発で日本の参加を歓迎する」と述べ、領土問題の解決に向けて経済協力を優先すべきだとするロシア側の姿勢をあらためて示しました。
ロシア大統領府で経済を担当するドボルコビッチ補佐官は14日、横浜市で記者団の質問に答え、メドベージェフ大統領の北方領土訪問が日ロの経済協力に深刻な影響を及ぼしてはいないとする見方を示しました。さらに、日本とロシアは経済協力を進めて信頼関係を高めなければならないと強調したうえで、「四島での経済開発に日本に参加してもらいたい」と述べ、北方領土の開発で日本の参加を促す考えを表明しました。メドベージェフ大統領は13日に行なわれた首脳会談で、菅総理大臣に対し「平和条約締結に向けたアプローチを変え、経済を優先すべきだ」と提案しており、領土問題の解決に向けて経済協力を優先すべきだとするロシア側の姿勢をあらためて示したものとみられます。