アメリカ証券取引委員会は、18日に株式市場に再上場したGM=ゼネラル・モーターズなどの建て直しに携わった「自動車問題委員会」の実質的な元責任者が、ニューヨークの年金基金に絡んで不正行為をしたとして、620万ドルの罰金を支払うことに同意したと発表しました。
アメリカ証券取引委員会が18日に発表したところによりますと、投資会社の元代表、ラトナー氏は、ニューヨーク州の年金基金から投資資金を獲得する見返りに、関係者にリベートを支払ったとしています。この件に関して、ラトナー氏は証券取引委員会と和解することを決め、620万ドルの罰金を支払うとともに、証券取引に関する業務を少なくとも今後2年間、禁止されることになりました。一方、ニューヨーク州のクオモ司法長官も18日、ラトナー氏に対し、同じ案件をめぐって最低でも2600万ドルの罰金と証券取引に関する業務を永久に停止するよう求めて提訴したと発表しました。ラトナー氏は、去年夏まで、アメリカ大手の自動車メーカー、GMやクライスラーの建て直しに携わったオバマ大統領直轄の「自動車問題委員会」の実質的な責任者を務めたことで知られており、GMが株式市場への再上場を果たしたその日にこうした発表が行われる皮肉な結果となりました。