界で日付が変わるのが最も遅い国の1つ、南太平洋の島国サモアは、ことしの年末から日付変更線の西側の標準時間を採用することを決め、これにより、日付が変わるのが世界で最も早い国の1つへと移行することになります。
サモアは、現在、日付変更線の東側の標準時間を採用し、日付が変わるのが世界で最も遅い国の1つとなっています。しかし、サモア政府は、主要な貿易相手国のオーストラリアやニュージーランドなどとの経済的な結び付きをさらに深めることが重要だとして、これらの国々と同じ日付変更線の西側の標準時間へと変更するよう提案し、このほど議会も法案を可決しました。これによってサモアは、ことし12月29日の深夜に日付が変わる際に時計の針を24時間進めて31日とすることになり、世界で、日付が変わるのが最も早い国の1つへと移行することになります。サモアは、これまでオーストラリアやニュージーランドから、ほぼ1日遅れとなっていたため、実質的に取り引きを行える日が限られていましたが、今回の決定で時差が数時間となるため、今後はビジネスをより円滑に進めることができると期待しています。サモアでは、おととし9月、オーストラリアや日本から中古車を輸入しやすくするためにこれらの国々に合わせて車の通行を右側から左側に変更する措置を取っています。