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【うつくしきもの】~第百五十一段

时间: 2014-06-29    进入日语论坛
核心提示: うつくしきもの瓜(うり)にかきたるちごの顔。雀の子の、ねず鳴きするにをどり来る。二つ三つばかりなるちごの、急ぎてはひ来る
(单词翻译:双击或拖选)
 うつくしきもの瓜(うり)にかきたるちごの顔。雀の子の、ねず鳴きするにをどり来る。二つ三つばかりなるちごの、急ぎてはひ来る道に、いとちひさき塵(ちり)のありけるを目ざとに見つけて、いとをかしげなるおよびにとらへて、大人などに見せたる、いとうつくし。頭(かしら)は尼そぎなるちごの、目に髪のおほえるをかきはやらで、うちかたぶきてものなど見たるも、うつくし。
 
 大きにはあらぬ殿上童(てんじやうわらは)の、装束(さうぞ)きたてられてありくもうつくし。をかしげなるちごの、あからさまにいだきて遊ばしうつくしむほどに、かいつきて寝たる、いとらうたし。
 
 雛(ひひな)の調度。蓮(はちす)の浮葉(うきは)のいとちひさきを、池より取りあげたる。葵(あふひ)のいとちひさき。なにもなにも、ちひさきものはみなうつくし。
 
 いみじう白く肥えたるちごの二つばかりなるが、二藍(ふたあゐ)の薄物(うすもの)など、衣長(きぬなが)にてたすき結ひたるがはひ出でたるも、またみじかきが袖がちなる着てありくもみなうつくし。八つ、九つ、十ばかりなどの男児の、声はをさなげにて書(ふみ)読みたる、いとうつくし。
 
 にはとりの雛の足高に、白うをかしげに、衣みじかなるさまして、ひよひよとかしかましう鳴きて、人のしりさきに立ちてありくもをかし。また親の、ともに連れて立ちて走るも、みなうつくし。かりのこ。瑠璃(るり)の壺。
  
(現代語訳)
 
 かわいらしいもの。瓜にかいた幼子の顔。雀の子が、人がねずみの鳴き声を真似してみせると、踊るようにしてやって来る。二、三歳くらいの幼子が、急いで這ってくる途中で、とても小さい塵のあるのを目ざとく見つけて、たいそうかわいらしい指につまんで、大人などに見せたのは、実にかわいらしい。頭をおかっぱにしている幼子が、目に髪がかぶさるのも払いもせずに、首を少しかしげて物など見ているのも、かわいらしい。
 
 大きくはない殿上童が、装束を着たてられて歩くのもかわいらしい。愛らしい幼子が、ちょっと抱いて遊ばせたりあやしたりしているうちに、しがみついて寝てしまうのは、とてもいじらしい。
 
 人形(遊び)の道具。蓮の浮葉のごく小さいのを、池から取り上げたもの。何もかも小さいものは皆かわいらしい。
 
 とても白く太った幼子で二歳ばかりのが、二藍の薄物(の着物)など、丈が長めで、袖をたすきでくくりあげて這い出てくるのも、また短い着物で袖だけが目立って大きく見えるのを着て歩き回るのも、皆かわいらしい。八歳、九歳、十歳くらいの男の子が、幼い声で漢籍を読んでいるのは、とてもかわいらしい。
 
 鶏の雛が、すね長で、白くかわいらしげで、着物が短いような感じで、ぴよぴよとやかましく鳴いて、人の後ろや前に立って歩き回るのもおもしろい。また親が、いっしょに連れ立って走るのも、皆かわいらしい。カルガモの卵もかわいらしい。瑠璃の壺もかわいらしい。
 
(注)殿上童・・・公卿の子弟で元服前に見習のために清涼殿に奉仕する少年。
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