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马戏团里的怪人-名侦探与二十面相

时间: 2021-12-13    进入日语论坛
核心提示:名探偵と二十面相「きみは笠原さんに深いうらみがあったので、グランド=サーカスが、いちばんさかんになったときを見すまして、
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名探偵と二十面相


「きみは笠原さんに深いうらみがあったので、グランド=サーカスが、いちばんさかんになったときを見すまして、いよいよ、復讐をはじめたのだ。しかし、きみの目的は、そればかりじゃなかったね。」
 明智探偵が、こわい顔で、二十面相をにらみつけました。すると二十面相は、ふてぶてしく笑いながら、
「アハハハハ……、もちろんだよ。おれの目的は、ほかにあった。おれには、笠原よりも、にくいやつがいる。だれだと思うね。いうまでもない、きみだよ。明智小五郎だよ。」
 笑い顔が、パッとかわって、恐ろしい表情になりました。二十面相は、ぎりぎりと歯ぎしりをしているのです。
「おれはきみのために、かぞえきれないほど、ひどいめにあっている。いつでも、きみがじゃまをするのだ。そして、おれは牢屋につながれる。だがね、明智君。おれには、牢屋の鉄ごうしなんかないもどうぜんだ。ゆうゆうと牢屋をぬけ出すのだ。なんのためだと思うね? ほかでもない、きみに復讐がしたいからさ。きみをアッといわせて、かぶとをぬがせてやりたいからさ。
 わかったかね、明智君。こんどの骸骨男も、ほんとうは、きみがあいてだった。むろんおれは、人殺しはきらいだ。あの射撃場の事件でも、ほんとうに正一を殺す気はなかった。きみに腕だめしをさせてやったのさ。
 もし、きみがぼんくらで、あのときおれをとめにこなかったら、おれはわざとねらいをはずしてうつつもりだったよ。ウフフフフ……、それともしらないで、きみは、あわてふためいて、射撃場へやってきたね。」
 それを聞いて、明智は、ニコニコと笑いました。
「そうだったのか。それほどきみは、ぼくと知恵くらべがやりたいのだね。そんなら、知恵くらべは、いまだよ。きみはここから、逃げられるかね? 逃げる知恵があるかね?
 この部屋には、ぼくと笠原さんがいる。きみはひとりだ。それにこれを見たまえ、ぼくは、ちゃんとピストルを持っている。そして、この家のまわりは、二十人の警官が取りまいているのだ。いや、そればかりじゃない。ぼくのほうには、もっと奥の手がある。どんな奥の手だかは、いまはいえないがね。
 どうだ、きみの知恵で、このかこみをやぶって、逃げだすことができるかね?」
「ウフフフフ……、おい、明智君、きみは勝ちほこったような顔をしているね。だが、だいじょうぶかい? きみのほうに、奥の手があれば、おれにだって奥の手がないはずはないよ。たとえば、この西洋館だ。きみたちは、事件がおこってから、いそいでこのうちを買ったと思っているだろうが、そうじゃない。ここはずっとまえから、おれのかくれがのひとつなんだ。でなければ、二階の窓の鉄ごうしが、ちょうつがいで開いたり、屋根に人間のかくれる穴があったりするはずがないじゃないか。
 ウフフフフ……、どうやら、すこしばかり、きみがわるくなってきたらしいね。そうだよ。この家には、どんなしかけがあるか、わからないのだよ。用心したまえ。おい、明智君、なんだか顔色がよくないじゃないか。」
 二十面相は、あくまで、人をくっています。
 しかし、明智はへいきなものです。明智のほうでは、二十面相の秘密をすっかり知っているからです。
「で、その秘密のしかけをつかって、逃げるというのかね。ハハハハハ……、まあ、やってみるがいい。」
「え? やってもいいのかね。」
「いいとも、やってみたまえ。」
「よしッ、それじゃあ、こうだッ!」
 二十面相が立ちあがって、パッと、二、三歩うしろにさがったかと思うと、カタンと音がして、たちまち、そのすがたが消えうせてしまいました。
 いや、消えうせたのではありません。応接室の床に落としぶたがあって、それが開き、二十面相のからだは、地下室へ落ちていったのです。
 それを見ると、明智探偵は、窓のそばへとんでいって、持っていたピストルを空にむけて、ダーンと発射しました。なにかのあいずです。

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